2022-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

今年もコロナ禍は続き、行動制限のない第8波の中で1年が終わりそうです。 今日、武州琴平神社に行って茅の輪(年越の祓い)を潜って来ました。 この武州琴平神社は、川崎市麻生区王禅寺にあります。 昔、この周辺は王禅寺村と言われ230年ほど前に、この村…

カワセミのいる景色

先日、古書街の路地に山積みにされている本の中に『風景の発見』内田芳明・朝日新聞社・2001年5月刊 という本に出合いました。タイトルに惹かれて買いました。 内容は「風景」「景色」「景観」の言葉のニュアンスの違いから説明され、日本人が絵画や文学の中…

蜂雀

菊株の湯気を漂ふ羽虫かな この句は、宮沢賢治の俳句です(石寒太著『宮沢賢治の全俳句』より) 霜が解けて、その湯気の中に小さな虫が飛び立った。冬の朝によく見かける光景で、厳しい寒さの中に小さな生命の躍動を感じさせてくれます。 大雪も過ぎ、冷え込…

句碑散歩(19)

11月19日は、小林一茶の命日でした。 この日に群馬県高崎市にある一茶の文学碑(句碑)を訪ねました。 自宅から約3時間でJR高崎線の新町駅に到着。 新町駅は、旧中山道の「新町宿」に入ります。「新町宿」は、中山道の一番最後に出来た宿場で日本橋(江戸…

小雪

今日、11月22日から「立冬」から「小雪」へと変わります。 黒須田川の木々の葉が落ち、日ごとに冷え込みが増え、冬の気配が漂っています。 先日の雨の日、遊歩道を散歩中に川辺から「キッキッキッ」と雨音をかき消すような激しい鳴き声が聞こえて来ました。 …

沼辺の晩秋

千葉県我孫子市で開催されている「ジャンバードフェスティバル2022」に行って来ました。このフェスティバルは、2001年から毎年11月に我孫子市手賀沼周辺で「人と鳥の共存」を主なテーマにして開催されています。鳥好きだけでなく、誰しもが楽しめるイベント…

本箱(21)

10月27日から「読書週間」が始まりました。今年の標語は「この1冊に、ありがとう」に決まったようです。 今年は、恒例の「神田古本まつり」が3年ぶりに開催され、先日、行って来ました。相変わらず古書には人気があり、お目当ての本を探す人の熱気で溢れて…

コスモス

空たかくコスモスゆれる花原を ほそほそと行き来る道がある (ラジオ深夜便・誕生日の花と短歌365日)より この短歌は歌人・鳥海昭子さんが詠まれたものです。 鳥海昭子さん(1929-2005)は、児童養護施設に勤務した経験の随筆など書かれており、1992年東京都…

秋の虫たち

新型コロナの発生から工房に行く機会が少なくなりました。先日も1ケ月ぶりに工房に行きました。紅葉には少し時期が早かったようです。 私を待っていたのは、工房の入口の板壁にしがみ付いた「アオマツムシ(雌)」でした。 松虫や素湯もちんちんちろりんと …

昨今、新聞やネットで「昆虫食」が話題となっています。自販機でも販売され全国に広がっているそうです。 昆虫食と言えば、直ぐに「イナゴ」の佃煮が浮かんで来ます。田舎育ちの私も小さい時は、田圃の稲穂が実り、刈り始める頃には、よく「イナゴ獲り」をし…

色鳥

黒須田川は、秋の色の装いが始まりました。川面から吹き上げる涼風が、キンモクセイの甘くふくよかな香りを運んでくれます。 川面には、ソメイヨシノの葉っぱが描くオブジェ。 遊歩道には、黄金色の銀杏の実で飾り始めました。しかし踏まれて発する強烈な匂…

ペアリング

先日、東京・お茶の水のECOM駿河台で開かれている「野鳥写真展」を観に行きました。何十年ぶりに来たJR御茶ノ水駅に降りて、多くの高層ビルが立ち並んでいるのに驚きました。ニコライ堂もビルの中に埋もれていました。 お茶の水周辺は、多くの大学や専…

カワセミ春夏秋冬(10)

黒須田川の水面を、気持ち良さそうに滑空するハシボソカラス。 川岸では子育ての最中です。親と子供の身体の大きさがほとんど変わりません。子供が親に餌を与えているように見えます。この様子から、こんな諺が生れました。「カラスに反哺の考あり」と・・実…

青鷺火

夏の青空には「サルスベリ」の花が似合います。 私の散歩する黒須田川の遊歩道には、サルスベリの木は1本もありません。時々飛来する赤蜻蛉(ナツアカネ)が彩ってくれます。 今年は記録的な猛暑日が続きました。行動制限がなく「涼」を求めて、帰省や海水…

飛ばない鳥

先日、図書館の帰りに、日本では野毛山動物園にしかいない「飛ばない鳥・カグー」を見に行きました。園内は、夏休み中なので子ども連れの家族で賑わっていました。「カグー」は、鳥図鑑などで知っていたのですが、見るのは初めてです。 この動物園には、子供…

もも鳥

先日、相模湾に面して広がる海辺の街・平塚市にある「平塚市博物館」を訪ねました。 駅の玄関口には、市民の木である大きな「クスノキ」が2本どっしりと構えていました。そこから真っすぐに伸びたフェスタロード。巨大七夕飾りで知られる「湘南ひらつか七夕…

ムクドリ

今年は「ムクドリ」の飛来が多いように思います。私の家の居間からも餌を獲る様子が見えます。特に鳴き声が五月蠅いことはありません。 近くの公園でもムクドリの飛び交う様子が見られます。 黒須田川では、この暑さを凌ぐためか、水浴びをする数が増えてい…

黒と白

例年より早い梅雨明けでしたが、戻り梅雨となり短時間に記録的な大雨が降っています。突然、黒い雲に覆われ激しい雨が降り続ける、このような光景を「黒雲白雨」というのでしょうか。被害が発生している地域もあり心配です。 私の住んでいる近くの黒須田川、…

幻の水系

7月7日は「川の日」です。国土交通省が平成8年度から定めています。 その理由は、7月7日は七夕伝説の「天の川」のイメージ。7月が河川愛護月間。季節的に水に親しみやすいということで、この日が制定されました。 古来より稲作を行ってきた日本人は、…

婚姻色

関東地方は、観測史上最も早い梅雨明けとなり、猛暑日が続いています。 散歩もいつもより時間を早め、日陰を求めて歩くようになりました。 手に足におきどこなき暑哉 一茶『文政句帖』 遊歩道の美しい紫陽花も、日焼けをして痛々しいです。でも向日葵は元気…

しら鳥

先月、群馬県高崎市で、白いカラスが発見されたというニュースがありました。 この鬱陶しい梅雨の時期に、真っ白い鳥は一つの清涼剤となってくれそうです。 絵画のように見える新緑の中のコサギ。 黒須田川に飛来する真っ白い鳥は、コサギ、ダイサギがほとん…

本箱(20)

先日、私の誕生日に、孫が本をプレゼントしてくれました。 その本は『世界のカワセミ』大西敏一著・文一総合出版2015年6月刊です。 世界に棲息している「カワセミ」93種類が紹介されています。ほとんどが暖かい地域に棲息しています。日本では7種ほどいます…

四つの家族

「母の日」に、息子が贈った花に添えられていた小さな球根を、妻が植えて大きく育ちました。 この四つ葉の植物は「オキザリス・アイアンクロス」と言います。また「ラッキークローバー」「四つ葉のクローバー」とも呼ばれています。 「四つ葉のクローバー」…

カワセミ春夏秋冬(9)

美しきものは、常久に、 可惜身なりや、翡翠の かいまみ許さぬ花のすがた、 照斑あをき冠毛や、 瑠璃色背にながれて、 さながら水曲の水脈にまがひ、 はた長嘴の爪紅は、 零露を綴るにふさひたりな。 『薄田泣菫詩集』新潮社文庫より 薄田泣菫(1877-1945)…

路傍の石仏

鬱陶しい梅雨の季節が始まります。 今、黒須田川は、卯の花か満開です。 「卯の花」と言えば、唱歌『夏が来ぬ』を思い出します。「卯の花」は、初夏のシンボルとして詩歌にも詠まれ、親しまれて来た花です。 卯の花の匂う垣根に・・ 私の住んでいる周辺で、…

苔清水

黒須田川の水の源流は、多摩丘陵からの湧き出る清水です。この水によって多くの生き物たちが棲息しています。堰は水の流れの緩急をつくり、小魚の棲家ともなっています。 青々とした苔も育っています。 石の苔千代の様を咲にけり 一茶『七番日記』 狭い石の…

カエル

4月から5月にかけては、生き物たちが活発に動く季節です。 3年ぶりに行動制限が解除され、ゴールデンウイークには、多くの人や家族が郷里へ帰るのではないでしょうか。 黒須田川に飛来していた「ツグミ」と「ジョウビタキ」も、このゴーデンウィークが終…

カワセミ春夏秋冬(8)

私が住む家の周辺には、大雨に備えていくつかの調整池や遊水池があります。大雨が降らない限り水量はほとんどありません。 この「美しが丘西の遊水池」は、多くの木々も茂り、いつも少量ですが水があり、沼のようになっています。この広々とした沼地には周辺…

花の競演

黒須田川の「どうだん橋」の袂に、2つの花が競い合うように咲いています。 この2つの木は凭れ掛かるようして、ほぼ同じ時期に花を咲かせています。 木陰で目立たないのか、この花に眼を止めてくれる散歩者は少ないようです。 花の種類は違っていますが、同…

花虻

晴雨に関係なく、ほぼ毎日、黒須田川の遊歩道を歩いています。この時期は、季節の移り変わりがよく分かります。 桜の花の色から大根の花の紫色、菜の花の黄色へと・・川辺の色の変化は散歩を愉しくさせてくれます。 特に黄色の花は、鳥や虫を惹き付ける色で…