2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

甘酒

甘酒と言えば寒い冬の飲物ものとばかり思っていましたが、 江戸時代には夏バテの解消法のために飲まれていたようです。 甘酒は「一夜酒(一晩で醸造した酒)」または「醴酒(こざけ)」とも呼ばれていました。 俳句では夏の季語です 村中にうからやからやひ…

珈琲茶碗(3)

湯呑茶碗は取っ手がありませんが、珈琲茶碗には取っ手があります。 それは旨味成分を抽出するために、淹れる温度が、お茶とは違います。 また珈琲茶碗は磁器製のものが多く、陶器製に比べて熱伝導がよく、 器が熱くなり、取っ手が必要なのでしょう。 今は陶…

雀色時

日本の伝統色の中に「雀色」「雀茶」という色があります。 雀の頭のような赤黒い茶色のことをいいます。 江戸時代には、空が雀色に染まる夕暮れ頃を「雀色時」と呼んでいました。 「雀」と言えば一茶に多くの雀を詠んだ句があります。その中でも 「雀の子そ…

夏の花

夏を彩る花の代表である木槿は、中国原産で平安時代に渡来しました。 強い木で、枝を切って地面に挿しておくと、いつの間にか根づきます。 5年前に挿し木した八重木槿が、毎年、工房の入口を飾ってくれます。 花木槿はだか童のかざし哉 ( 芭蕉 ) 蠟抜辰砂…

珈琲茶碗(2)

コーヒーカップの取っ手は多種多様で、そのデザインが、カップの個性ともなっています。 エスプレッソカップは、普通のコーヒーカップより小さいので、取っ手も小さくなっています。 取っ手が小さいとコップを持つ手や飲んでいる姿勢が優雅に見えるそうです。…

珈琲茶碗(1)

今ではコーヒーを飲んだことのない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。 『日本でコーヒーが飲まれたのは、文化元年で、 最初に試飲したのが大田蜀山人で、その時の日記に 「焦げくさくして味ふに堪ず 」という感想を残した。 1884年には、日本で最初…

木賊文盃

縦縞の文様は、古くから親しまれてきた文様で、 植物の「十賊」に似ていることから木賊(十草)文と呼ばれています。 また麦藁手、千筋、有平とも呼ばれますが、線の太さや間隔などが異なっています。 むら雨の十賊に通る暑さ哉 ( 嵐雪 )

土潤溽暑

7月22日から8月7日は、二十四節気の大暑にあたります。 七十二候では7月29日から8月2日を「土潤溽暑」といい、この期間は気温が上がり、 高い湿度が加わり不快な暑さとなります。 現在、工房の傍では、高速道路が建設中で、降雨によって道路の脇に…