2017-01-01から1年間の記事一覧

年越蕎麦

この蕎麦は、神保町の古本屋街を訪れた時に、 よく食べに行く蕎麦屋さんの「もり蕎麦」です。三田村鳶魚全集・第10巻 正月の食生活(中央公論社)によると 『蕎麦を売り始めたのは享保の中頃で、それまでは蕎麦屋とは言わず 饂飩屋だったが、宝暦あたりから…

76回

先日、76回目の「本焼き」をしました。 「76」は、私の年齢でもあります。 2000年に窯設置してから17年間。 約3000点の作品を焼成しました。 窯は、まだまだ現役で活躍してくれています。午前2時半、窯に点火し焼成開始。 今朝は、マイナス2…

暖め鳥

酉年も残り少なくなりました。 今年、工房の近くに来た鳥たちです。 今年は3羽になりました。 じゃれ合っています。 いつも警戒しているヒヨドリ。 壊れた壷の水を飲みに来るジョビタキ。 光る物が好きなカラス、何か見つけたのかな。 雀たち、少し騒がしい…

絵手本

先日、『北斎とジャポニズム』展を観に行きました。 葛飾北斎の作品約110点とその影響を受けた西洋の芸術家の作品が 約220点紹介されていました。 木版絵本『北斎漫画』をヨーロッパに最初に紹介したのは、 ドイツ人医師シーボルトと言われていますが…

大雪

今日は、二十四節気の一つ「大雪」。 そして七十二候の一つ「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」です。 「閉塞成冬」とは、天地の気が塞がって冬となるといった意味です。 寒さが強まり、山地ばかりでなく、平地でも雪が降り積もるころとなります。 暦の上…

真赭

芒の穂は、どんな色をしているのだろう。 穂が出たばかりの時、花盛りの時、綿毛となった時、それぞれ違って色に見えます。 また光の具合によっても、いろいろな色に見えたりします。 一般的は、黄金色、金色、銀色、白色、鼠色などと表現するのではないでし…

職人

東京ミッドタウン・ガーデン「21_21 DESIGN SIGHT」で開催されている ロエベ「インターナショナルクラフトプライズ」展を見に行きました。 案内書によると、このプライズは 『今を生きるアルチザン(職人)たちのモダンクラフッマンシップの 新規性、芸術的…

クマシデ

散歩中に公園で見つけた木。 蓑虫が沢山ぶら下がっている・・・・? ビールの原料になるホップに似ている・・・? 調べてたら「シデの木」の一種で「クマシデ」という木でした。 シデの仲間の中では、花穂が最も大きいので「クマ」の名がついたそうです。 「…

三つ星

どの星の下が我が家ぞ秋の風 一茶 (『文化句帖』) この句は、文化3年5月5日、木更津を訪ねた時に詠んだ句です。 きっと澄んだ綺麗な星空だったのでしょう。 現在、都会では、澄んだ星空は期待できませんが、 冬の夜空を代表する星座と言えば「オリオン…

残秋

「立冬」も過ぎ、段々と廻りから色彩が少なくなっていきます。 「秋の名残り」との出会いを楽しみながら、いつもの散歩道を歩きました。 柿の葉や真っ赤に成て直にちる 一茶 (『七番日記』) コスモス(秋桜)は、明治時代頃に、日本にもたらされた新しい花…

本箱(4)

今日は「文化の日」です。 10月27日からは「読書週間」が始まっています。 初日の27日は「文字、活字文化の日」「読書の日」とされています。 「読書週間」は、1947年(昭和22年)に 「 読書の力によって、平和な文化国家を作ろう 」という目的…

サンマ

秋刀魚の美味しい季節になりました。 これは秋刀魚の嘴です。 大変に綺麗な黄色をしています。新鮮な証拠だそうです。「眼」も拡大してみました。漆黒で透明感があり、吸い込まれそうです。 周りの金色との調和が大変に美しいです。 魚の名前は、魚偏の一文…

柿の日

柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺 この句は、明治28年10月26日、正岡子規が奈良法隆寺の茶店で 休んでいるときに詠んだ句です。 そして、この日に因んで、10月26日を柿の販売促進を目的として 全国果樹研究連合会によって「柿の日」に制定されました。 …

堤焼

先日、豊島区役所で開催された「伝統工芸展」を見に行きました。 その中に宮城県伝統工芸品「堤焼」が、特別展示されていました。 「堤焼」は、今から300年前の江戸時代中期、仙台藩4代藩主・伊達綱村公の頃。奥州街道の堤町は、良質の粘土に恵まれたの…

狗尾草

夏から秋にかけて道路や公園の草地などで 良く見かける雑草の一つに「エノコログサ」があります。 「猫じゃらし」と言った方がいいのかも知れません。 また穂の見かけそのままで「ケムシグサ」という名もあります。 名前の由来は、花穂が犬の尾に似ていると…

木犀の香

四季咲木犀 金木犀 先日、杉の木を伐採した時に、垣根の木犀の木を痛めたので、 花が咲いてくれるか心配でしたが、 今、工房の庭は、金木犀と四季咲木犀の甘い香りでいっぱいです。 花の香りは、花のどの部分から発散されているのか?調べて見ました。 花の…

白い茸

暑さもやわらぎ、葉が色づき始めると 木の根元には、茸が顔を出し始めます。 工房の粘土置き場の傍に、白い茸が生えていました。 雑木林の木陰などで、よく見かけたりする・・ 「ツルタケ(鶴茸)」の種類かな? 鶴の首のようにスラリとした姿、形は美しいで…

山椒の実

山椒の若い果実 山椒の果実 山椒の裂開した果実 10年前に、友達から頂いた山椒の木。今年も収穫の時期になりました。 山椒の実は香辛料として、よく知られていますが、果皮、花、果実や葉などの 使用する部分によって名前が違います。 若葉のときは「木の…

杉の木

工房の近くを散歩すると、こんな杉の林に出会います。 杉の木は縄文時代から身近な木で、日本各地に分布しており、 種類も300種ほどあると言われています。 直ぐ木(すぐき)が名前の由来で、真っ直ぐ高く成長し、 58mまで伸びた木があるとか? 用途も…

近代の陶磁器跡

江東区発行の『史跡をたずねて』という冊子に紹介されている 「瓢池園陶磁器製造所跡」と「旭焼陶磁器窯跡」を訪ねました。 その史跡の場所は、先日訪れた一茶の旧居跡の近く、 江東区森下2・3丁目付近でした。 現在は、当時の施設の跡は残っていませんで…

白露

昨日、9月7日は、二十四節気の「白露」にあたります。 「白露」とは、この頃になると、秋気が進んで露を結ぶとされています。 白露の由来は、江戸時代(天明7年)の暦の解説書「こよみ便覧」の 「陰気やうやく重なりて、露凝りて白色となればなり」からき…

今戸焼

今回は、浅草駅から隅田川沿いに歩き「今戸焼」を訪ねました。 隅田川沿岸の窯業は、よい粘土に恵まれ、古墳時代後期から土器が生産されていました。 また広重の「江戸名所図会」では、煙がたなびく今戸の瓦窯(だるま窯)が描かれています。 小林一茶もこの…

下総を歩く(3)

今回は、旧江戸川傍の行徳駅から常夜燈、中川船番所跡、 大島稲荷神社、愛宕神社そして一茶旧居跡まで、長い距離を歩きました。 行徳は、戦国時代から最大の塩の産地でありました。 幕府が行徳を天領にして保護、奨励し、塩を江戸へ輸送するために 水路小名…

麹茸

このキノコは「コウジタケ」と言います。 公園の広葉樹木の下や芝生などで良く見かけるキノコです。 麹のような香りがするので「麹茸」と言われています。 赤褐〜血紅色と派手な色をしていますが、食用にもなります。 多くの日本人が好む香りのマツタケは鎌…

火取虫

庭木を剪定していたら、突然、眼の前に、こんな怪虫?が現れました。 枯葉に止まったので、よく見ると翅長10cmほどの白く薄い緑色をした蝶?でした。 図鑑で調べると「オオミズアオ」と言う「蛾」の一種でした。 「蛾」といえば、茶褐色のイメージが強く…

鳩吹

今日、8月6日は、被爆から72年を迎える「原爆の日」です。 この日、広島は「祈り」に包まれた1日です。 私は、30年ほど前に、4年間勤務をしました。 「ヒロシマ」を風化させず、核兵器のない平和な世界へと前進させたい。 そして、多くの鳩(平和)が…

このカラスは近くの公園にいた「ハシブトカラス」です。 カラスのイメージと言えば、不吉なことの象徴であつたり、 ずる賢い狡猾な印象を与えたりしますが、古来から世界各地では 「神の使い」「太陽の使い」として崇められてきた生き物です。 またイソップ…

大暑

この道路は私が日頃、よく通る道路です。よく見るとアスファルトが白くなっています。 この道路は「すず風舗装」と言い、白く見えるのは、アスファルトの隙間に 水分を蓄えることのできる保水材が浸み込ませてあります。 この保水した水分の気化熱で、舗装表…

下総を歩く(2)

前回、歩いた「小金道」を、小金宿から一茶双樹記念館まで歩きました。 江戸時代、この辺は「小金牧」と呼ばれ、幕府の軍馬育成の放牧場がありました。 大谷口付近には、旧道小金道が残っている唯一の場所があります。 今は都市開発が進み、喧騒としています…

酸漿

この黒い実は「アメリカイヌホオズキ」と言い、路傍や荒れ地などで、よく見かけます。 酸漿(鬼灯)という名がついていますが、実が赤くなる「ホオズキ」は、 ナス科のホオズキ属で、黒くなる「イヌホオズキ」は、ナス科のナス属で、種類が違います。 この「…