24年間焼き物作りをしていた陶房を引き払うことに決め、先日、窯を売却しました。
長年の相棒であった窯とのお別れです。
新緑の中に吊り上がった重さ400㎏の窯。
昼夜を共にしただけに少し寂しい気持ちです。
この日は、陶房の庭の山桜は見頃でした。澄んだ紺碧の空に、新緑のモミジとの対比が大変に美しいです。
木々の茂みからはウグイスが・・3月末に聞いた時の囀りは、まだどこかぎこちなかったのですが、今は美しい囀りが聞こえてきます。
お別れに来てくれたのか・・メジロ。
いつもの水飲み場には、シメが・・チィチィチと寂しげな細い声で啼いています。
警戒心の強いアオジ。陶房の庭で見るのは初めてです。「ピッチョチョピッ チョチョピー」と歌うような鳴き声は、聞くことが出来ず残念です。
陶房の傍には、7年前に伐採した太いトチノ木の一部が残っています。
3年前にも、この木に巣を作ったコゲラを紹介しましたが、今回も前の巣の近くに作っていました。
山桜の枝で「ギィーギィー」と啼き声が激しいです。警戒して巣の周りを飛び回っていました。
親は天敵から雛を護るために見張りを怠りません。
親を呼ぶお腹が空いた幼鳥。
親はまず巣の近くの枝に止まり、周りを確認してから餌を与えます。
そろそろ巣立つのだろうか。
其夜から雨に逢いけり巣立鳥
一茶『文化句帖』
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