2023-01-01から1年間の記事一覧

年忘れ

朝方まで降っていた雨が止み、お昼前に太陽が顔を出し、暖かく穏やかな大晦日になりました。 今年は、いろいろなところで争い、戦争、自然災害が発生、そして痛ましい事件など落ち着かない年でした。来年は穏やかな年であって欲しいと思います。 * 新しい年…

カワセミ春夏秋冬(15)

正岡子規は『病状六尺』岩波文庫刊 の中で「翡翠」について10首ほど詠んでいます。 「柳に翡翠といふのを題に戯れに俳句十首を作って見た」「一時の戯れに過ぎないやうであるが、実際にやって見ると句法の研究などには最も善き手段であるといふ事が分かった…

「リリ」と「ガン」

我が家に6月、二人目の孫が誕生しました。卯年にあやかったのか、蹴る足の動きが活発で、将来はスポーツ選手か?と・・「ジジ馬鹿ちゃんりん」になっています。 あと10日余りで「卯年」は終わります。本箱をいろいろと整理していたら「うさぎの絵本」が、い…

鴫(2)

里古りて柿の木持たぬ家もなし 庶民の暮らしの情景を詠んだ松尾芭蕉の俳句です。 黒須田川の遊歩道の周辺は、昔の風情が残り、あちこちに柿の木があります。 「オナガ」と「ムクドリ」が、熟柿を啄んでいました。 川辺には「イソシギ」が飛来。黒須田川では…

カワセミ春夏秋冬(14)

季節外れの暖かい日が続いていましたが、13日、東京地方で「木枯らし1号」が吹いたという発表がありました。 晩秋から寒い冬を迎えるこの季節は、野生の動物たちにとっては、食べ物の確保が難しくなって来ます。森林などでは、食べ物が少なくなって来ている…

秋めく

11月の三連休は、季節外れの暑さになり、夏日が3日続いた地域がありました。普通ならば衣更えに入る気候ですが、半袖姿の人を多く見かけました。異常気象でも、木の葉は、青葉から黄色・橙色へと変わろうとしています。 一般に「春」と「夏」の気温は似てい…

柿生の里

柿が美味しい季節になりました。私の住んでいる周辺には柿の木が多く、多くの実をつけ枝が撓んでいます。 柿が遊歩道に落ちて来そうです。 甘く熟した柿は、メジロの好物です。 黒須田川の遊歩道から、少し脇道に入るとまだ柿畑の田園風景が残っています。柿…

アキアカネ

ウォーキングするには、心地よい気候になってきました。 爽やかな秋風に乗ってキンモクセイの甘い香りが匂って来ます。 お彼岸を過ぎる頃までは、歩く足元に纏わりつくように飛んでいたハグロトンボも知らない間に数が減って来ました。 水草に産卵を終えたの…

風見鶏

秋風や俄にぞっとしたりけり 一茶『七番日記』 信じられないほどの猛暑の日が続きましたが、お彼岸を過ぎる頃から、俄に風の感じ方が変わって来たように思います。 古くから日本人は、四季の移ろいが生み出す風の微妙な違いを感じ取って、その風に名前を付け…

黄鶺鴒

9月に入っても真夏日が続いていますが、植物たちは、季節の移り変わりを感じているようです。散歩中に川底に咲いている「彼岸花」を見つけました。咲いていたのはこの一か所だけです。 「彼岸花」は、9月20日の「誕生花」です。 秋風やむしりたがりし赤い…

清き水

黒須田川と谷本川(鶴見川)とが合流するところにある堰で「ゴイサギ」をよく見かけます。夜に活動をする鳥が、炎天下の昼間に、じっと動かないで立っているのは異様に見えます。 この日は、成鳥と一緒に若鳥(写真右下)がいました。 ゴイサギは、夜にゆっ…

カワセミ春夏秋冬(12)

あゝ暑し何に口明くばか烏 一茶『八番日記』 今年の8月は、例年と異なる猛暑日が続きました。散歩しながら川辺を眺めると水を飲みに集まる鳥たちが目に付きました。水中の餌を獲るカワセミは、この暑さを、どう感じているのだろう。 今、黒須田川をテリトリ…

とんぼ小景

夏休みの時期は、昆虫に関連する写真展やイベント、そして展覧会が、いろいろなところで開かれています。 先日、東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催されている特別展「虫めづる日本の人々」という展覧会に行って来ました。 展示されている作品は、江…

本箱(23)

本棚を整理するとだんだんとカラフルな本が減り、背表紙が茶色をした本が目立つようになりました。並んでいるのは、ほとんど一茶に関する本ばかりです。そこに混じって文学者で詩人・歌人である相馬御風の本が5冊ほどあります。 『一茶と良寛と芭蕉』昭和22…

カワセミ春夏秋冬(11)

今年の猛暑を「沸騰化」と表現され話題となっています。また海水が体温以上の温度になっている地域があるなど、今年の夏は、各地で猛烈な暑さが続いています。 鬼と成り仏となるや土用雲 一茶『七番日記』 夏の散歩は、早朝か夕方が良いのですが、私の散歩は…

お諏訪さん

先日、息子の長子の「お宮参り」に、諏訪大社下社の秋宮に行ってきました。今にも雨が降りそうな梅雨特有のどんよりとした日でした。 諏訪湖パーキングエリアから見える諏訪大社秋宮の杜は、梅雨雲に覆われていました。 「お諏訪さま」の愛称で親しまれてい…

親子づれ

黒須田川では、今年4組目の「カルガモ」親子が誕生しました。今回、子ガモは2羽でした。以前の3組は、成長して新しい環境(棲家)を求めて巣立って行きました。 カルガモ親子の他にも、黒須田川に飛来する鳥、ここを棲家としている鳥の親子が餌を求めてや…

鬱陶しいこの時期、晴れた日には、いつもの散歩道から離れて、遠くへ行きたくなるものです。 歩くと2時間ばかりかかるので、バスで「川崎市岡本太郎美術館」に行って来ました。白いシンボルタワーである「母の塔」が、新緑の中に浮き上がっていました。 美…

梅雨葵

先日の台風2号の影響で、関東地方も線状降水帯により集中的な豪雨がありました。大きな被害が発生した地域もあり、線状降水帯という自然の脅威の力を知らされました。 家の近くの黒須田川にも、その影響が少なからずありました。通常の増水の時は、水流は次…

カルガモの挑戦

先日、関東地方の梅雨入りが発表されましたが、梅雨の晴れ間の新緑は、瑞々しく美しいです。 木々から巣立った若鳥たちの啼き声が賑やかになりました。時々警戒しながら木の枝から遊歩道の手すりに飛んで来ます。 親の声きき知て飛ぶ雀哉 一茶『文政句帖』 …

ナチュラルヒストリー

私の本棚の横には、孫が書いた「自然」という文字が掛かっています。 この「自然」という言葉は、日常よく使われる言葉です。自然遺産、自然エネルギー、自然共生、自然災害、自然破壊、自然美など幅広い分野で使われています。 この「自然」とは、抽象的な…

夏の散歩

コロナ禍は、働き方に変化を及ぼしただけでなく、日常の生活習慣にも変化がみられるようです。その習慣の変化が「散歩」だというデータがあるようです。 この三木卓さんの随筆『蝶の小径』幻戯書房刊 は、以前にも紹介しましたが、たくさんの蝶や昆虫が登場…

「燕やひらりひらりと町の中」(子規) 新緑の中を吹き抜ける風に乗って飛ぶツバメの姿を、散歩中によく見かけるようになりました。 燕来る時になりぬ雁がねは 本郷思ひつつ雲隠り鳴く 大伴家持『万葉集(下)』岩波文庫 『万葉集』の中で、ツバメは身近な鳥…

陶房の風景(14)

この季節に工房に行くと、道路から入口にかけて、ヒメジョオンに覆われて通路が塞がれてしまいます。今回は、前回来た時にしっかりと草取りをしたせいか、それほど多く生えていませんでした。 この蝶は、シロチョウの仲間のスジグロシロチョウだろうか。 季…

本箱(22)

4月に「カワセミ」についての新しい本が発売されました。 『知って楽しい~カワセミの暮らし』笠原里恵著・緑書房・2023年4月10日刊 です。 著者の笠原里恵さんは、鳥類生態学や保全生態学の専門家で、河川や湖沼に生息する鳥類を対象に研究されている人で…

脇障子

黒須田川の遊歩道の桜は、強い南風に煽られても散らずに咲いています。止まっているのは、カワイヒワかな? 川面は花筏ではなく、花の絨毯になっています。 若葉の中にはカワセミ夫婦が・・葉が茂るとこんな光景も見られなくなってしまいそうです。 散歩が楽…

鳥類画

桜の開花に合わせて不安定な天気が続いています。桜の花を散らすような冷たい雨の日に東京・墨田区の「すみだ北斎美術館」に行って来ました。 美術館は、北斎の生誕の地に2016年11月に開館しました。外壁はアルミパネルで包まれたモダンな建物です。メタリッ…

ふらんど

今年の春は、例年より早いようです。黒須田川の景色も、だんだんと明るい色が増え始めました。モクレン、コブシ、ユキヤナギ、レンギョウ、ハナモモ、菜の花・・ その中でも「花」には「鳥」がよく似合います。黒須田川の遊歩道で見かける「鳥」と「花」の景…

ひな祭り

今日は「ひな祭り」です。 黒須田川の桃の木もやっとほころび始めました。お花屋さんで売られている桃の花は、この日に合わせて「ムロ」などで調整して咲かせているそうです。自生の桃の花が満開になるには、3月末から4月になるのでしょう。 散歩中、出逢…

出逢う愉しみ

やっと春の兆しが訪れそうです。春は、いろいろなものが芽生え、活動を始め、出逢いも多くなりそうです 先日、2つの美術館に行って来ました。一つは東京・丸の内のKITTEビルの中にあるインタメディアテク(IMT)美術館です。この美術館は、旧東京中央郵…