2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

朝霧

山霧の梢に透ける朝日かな ( 召波 ) (『春泥発句集』) 白釉茶碗

フィルター(透彫)

先日、横浜ユーラシア文化館で開かれている『エジプトのイスラーム都市を掘る』展を見ました。 特に感動をしたのは、日常生活に使われていた飲料水用の小壷に施された美しい意匠のフィルター(透彫)です。そして展示されているフィルターの紋様(イスラーム…

落葉

春に芽吹いた新葉が美しく紅葉、そして散り、 朽葉色に変わり、水分が抜けていくと紙のように薄くなります。 「 手ざわりも紙子の音の落葉かな 」 ( 許六 ) 酒器

渋柿

柿には「甘柿」と「渋柿」があります。この違いは渋み成分「タンニン」が口の中で溶けるか、どうかで決まります。 「 樽柿の少し渋きをすてかねし 」 ( 子規 ) この「樽柿」とは渋抜きをした柿のことです。その方法は、空いた酒樽に渋柿を入れて詰め、 樽…

巻雲

空には、いろいろな形の雲が現れます。気象機関では、雲を10種類に分類しています。 その一つに「巻雲(けんうん)」があります。 巻雲は、雲の中で最も高い所に現れます。箒で掃いたようで「すじ雲」とも呼ばれています。 この雲が出ていると爽やかな気分…

朽葉色

木々の葉が秋になると紅葉し、朽ちていく葉の色を「朽葉色」と言いい、古くから用いられている色の名前です。 そして朽葉色には「朽葉四十八色」と言われるほど多くあり、微妙な色の違いを見分けて使われています。 下染にかへるみやまのくちば哉 ( 宗祇 )…

後の月

今日は「十三夜」です。仲秋の名月の後の月を「後の月(のちのつき)」と言われています。 また「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。 今夜は私の住んでいる横浜では曇っており見ることはできないようです。 写真の月は、笠間市の笠間工芸の丘から眺めた3日…

烏瓜

今年は工房の近くの雑木林に沢山の烏瓜がぶらさがっています。 赤い実をしているのに、どうして烏という言葉を使うのか疑問でした。 その語源について調べてみると、烏が瓜を好んで食べるから、烏が瓜を食べず残したから、朱色の実が朱墨に似ているから、瓜…

花紅葉

むかし色の底に見えつつ花紅葉 ( 鬼貫 ) (『鬼貫句選』) 高さ:20.8cm

クヌギの実

もじゃもじゃした太い毛で囲まれた丸いクヌギの実は、 普通のドングリとはちょっと違うようです。 団栗の寝んねんころりころり哉 ( 一茶 ) 高さ:19.7cm