2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

習作(5) 志野茶盌に挑戦 

志野茶盌では国宝・銘卯花墻が有名ですが、私の最初の挑戦は鼠志野亀甲文茶碗です。 秋風のふくよろくろの廻るまま(川喜田半泥子) この句は半泥子の代表作である志野茶碗・銘「窯のさち」の箱側面に書かれています。半泥子は俳句雑誌「かいつむり」の同人…

習作(4) 「備前檜垣文沓茶盌」写し

備前焼は濡れ色を喜ぶ花入れや水指・鉢・皿などが多く、茶盌となると数が少ないようです。 岡山県立古陶館の「銘只今」を写したつもりですが・・・ この茶盌は16〜17世紀に作られた茶盌で、腰から高台脇への作りに特徴があり、焼き方も何かの上に載せて…

習作(3) 「黒織部菊文茶碗」写し

先日「没後400年古田織部展」を見ました。見学者が多く、織部の人気は、今も変わらないようです。 私が写した「黒織部菊文茶碗」(桃山〜江戸時代)は展示されていませんでした。 粘土は(白土+赤土+珪砂6号+風化蛙目)です。特に釉掛けに気を使いました…

習作(2) 井戸茶盌

やきものをやった人は、一度は作って見たいのが井戸茶盌ではないかと思います。井戸茶盌の価値は、戦国にあって一城、一国にもまさったと言われました。また「井戸」という名前も諸説あるようです。「玉作り」で、2個作りましたが、1個は茶道愛好家宅に嫁入…

習作(1) 木の葉天目平茶盌

木の葉天目とは中国吉州窯独特の手法で、木の葉と炎による偶然の産物と伝えられています。最近はよく見かけますが、この再現は様々な条件が整い可能となります。普通は椋の木の葉を使用しますが、私は家の近くの欅の葉を使用しました。椋や欅の葉などには珪…

震災で傷ついた茶盌

多くの茶盌の中で唯一残った青磁の平茶盌で口縁にひびが入りました。やきものを始めた頃の茶盌です。ロクロ成形で薄く引き、重さは220gです。土は笠間の粘土と信楽の粘土をブレンドしました。ところどころに鉄分が出ました。これから金継ぎをします。 口…

初めての登り窯の茶盌

1996年、陶芸教室のツアーで、初めて備前を訪問しました。その時に初めて茶盌を作りました。小ぶりでやや重い。重さは450gもあります。初めてのために底が厚くなりました。 口径10.5cm・高さ7.6cm・高台5.1cm・440g

震災復興の茶盌

2011年3月の東日本大震災では、茨城にある私の工房は震度6強と6弱に襲われ、作品の多くが壊れました。笠間にある多くの登り窯も壊れました。 私は「登り窯復興サポーター」として瓦礫の撤去や窯の修復のお手伝いをしました。その修復された登り窯で震…

我が庭の茶盌

明けましておめでとうございます 茶盌作りに憧れて10年以上たちました。これまでに制作した茶盌の制作メモのようなことを記したいと思います。まず最初は、私の好きな俳人小林一茶の句から おらが宿そこらの土も茶碗かな ( 小林一茶 ) この句に誘われる…