2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

雫形花入(4)

山彦もぬれん木の間ぞ雪雫 ( 乙二 ) (『松窓句集』) (注)岩間乙二(1756-1823)は、陸前白石の千手院の住職。 高さ:18.9cm

雫形花入(3)

秋たつや一むら雨の雫より ( 蓼太 ) (『蓼太句集』) (注)大島蓼太(1718-1787)は、江戸時代の俳人。 高さ:19.2cm

雫形花入(2)

手折りてはなはだ長し女郎花 ( 太祇 ) (『太祇句選』)

雫形花入(1)

しぐれけり走り入りけり晴れにけり ( 惟然 ) (『俳家奇人談・巻之中』岩波文庫)

徳利(13)白磁

白鳥の酒を吐らん花の山 ( 嵐雪 ) 〜其便(句集)〜 (注)服部嵐雪(1654-1707)は、江戸時代前期の俳諧師で淡路国出身。

陶片(4)

穂は枯て接木の台の芽立けり ( 太祇 ) (『太祇句選』

陶片(3)

岩かげまさしく水が湧いてゐる ( 山頭火 ) (『草木塔〜鉢の子』)

陶片(2)

ひよ鳥よ世の囀りも石の花 ( 鬼貫 ) (『俳諧集〜七車』) (注)上島鬼貫(1661-1738)は、江戸時代中期の俳諧師で摂津伊丹の生まれ。

陶片(1)

私の本棚に「陶片手帳」(川美ゆき編・1962年11月発行・火いろ社)とい本があります。 この本は、やきものの随筆雑誌「火いろ」に掲載された諸先生の随筆をまとめたものです。 陶片を調べると、その作品の歴史や年代、産地(土など)作り方など分かり、そし…

徳利(12)蕪形

茶の花や投入れて行く干かぶら ( 北枝 ) (『北枝発句集』) (注)立花北枝(生年不詳-1718年没)は、加賀小松の生まれ。 高さ:15.1cm

徳利(11)舟形

川面や華火のあとの楫の音 ( 白雄 ) (『しら雄句集』) (注)加舎白雄(1738-1791)は、江戸時代中期の俳人で、江戸深川の生まれ。 高さ:22.1cm

窯変鶴首花入

ゆりの花生ればあちらむきたがる ( 支考 ) (『草刈笛〜渡鳥集』) (注)各務支考(1665-1731)は、江戸時代前期の俳諧師で美濃国生まれ。 蕉門十哲の一人。 高さ:21.9cm

徳利(11)傘型

徳利の呼び名には種々あるようで、特に形状から呼ばれることが多いようです。 あひさしの傘(からかさ)ゆかし花の雨 ( 素牛-俳諧撰集「藤の実」より) (注)素牛は、広瀬惟然の別号 高さ:21.7cm

徳利(10)柑子口

鉄瓶のふちに沈しねむたげに徳利かたむくいざわれも寝む ( 牧水 ) (『牧水歌集』旺文社) *柑子口とは口縁部が丸く膨らんでいる器形をいいます。 柑子は蜜柑の一種で膨らみが蜜柑に似ているところからきています。 このほかに桔梗口、蓮華口、胡桃口など…

象嵌砧手花入

夏の茶花として好まれる鉄線花(テッセン)という花があります。 このテッセンとは、蔓が細く鉄線(針金)のように強靭に巻き付くことから付いた名前です。そして陶磁器などにも、よく描かれます。 原産は中国で、室町時代には渡来していたと言われています…

縄文白磁花入

東京では、8日間連続で猛暑日が続きましたが、 江戸の俳人たちは「暑さ」を、どう詠んだのでしょうか? 「 石も木も眼に光る暑さかな 」 (去来) (『蕉門の人々』岩波文庫) また、こんな句も詠まれています。 「 病で死ぬ人を感ずる暑哉 」 (太祇)・・…

耳付花入(9)絵唐津

涼風や虚空にみちて松の声 ( 鬼貫 ) (『鬼貫句選』) (注)上島鬼貫(1661-1738)は、江戸時代中期の俳諧師で摂津国の生まれ。 高さ:18.3cm

耳付花入(8)藁縄耳

花生けに葉は惘然と散る椿 ( 也有 ) (注)横井也有(1702-1783)は、尾張藩士で俳人。 也有は多才な人で俳諧、儒学、武芸全般に秀でており、その俳文集「鶉衣」は、死後に大田南畝によって出版された。 高さ:18.7cm