2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

扁壷(3)

いつ喰ふて落る木の葉の虫の穴 ( 杉風 ) (『続別屋敷』句集)

扁壷(2)

凩や沖より寒き山のきれ ( 其角 ) (『五元集』)

扁壷(1)

先日、この冬一番の強い寒気が流れ込み、鹿児島県奄美市では115年ぶりの降雪となりました。我が家の近くの木陰には、まだ雪が解けずに残っています。 今は暖房として火鉢(炭)を使う人は、ほとんどいません。「炭売」も絶滅季語となるでしょう。 炭売よ…

汲出し茶碗

日常、お茶を呑む時は湯呑茶碗を使いますが、来客者には、湯呑より汲出し茶碗を使うことが多いようです。 湯呑と汲出し茶碗との違いは、口径よりも高さが低いものを汲出し茶碗、あるいは単に汲出しと呼んでいます。 静かなるかげを動かし客に茶をつぐ ( 放…

湯呑茶碗(2)

横浜は、昨夜の雨から雪になり、湿った重い雪が5cmほど積もりました。 家の近くの市民農園の野菜たちも驚いています。 湯をすゝる口のとがりや冬籠 ( 狸ゝ ) (『近世秀句』皆吉爽雨箸・春秋社・昭和45年9月刊)

湯呑茶碗(1)

湯呑茶碗は、日本人にとって身近で大変に親しみのあるやきものの一つです。どこの家庭でも個人用の湯呑茶碗や夫婦茶碗などがあり、これは日本特有の器の文化だと思います。 この個人用の湯呑茶碗は、江戸時代末期頃から普及していったようです。 両の手に朝…

最初の人間国宝

昭和30年、陶芸界から4人の重要無形文化財保持者(人間国宝)が選ばれました。そのひとり、石黒宗磨の作品展『石黒宗磨のすべて』が、渋谷区立松涛美術館で開かれています。 25年前に、私が焼き物を始めた時、陶芸教室の先輩が「石黒宗磨の多様な制作技…

大壷

陶窯の焚き終りたる天の川 (陶工の仕事より) 私の好きな陶芸家・内島北朗の句です。北朗の著作の中に『楽焼〜作り方・味わい方』(創元社・昭和33年7月15日刊)という入門書があります。 この本は楽焼の製作方法のほかに、付録として随筆が載せられていま…

七草粥

今日は、五節句の一つである「人日(じんじつ)」です。人日とは文字通り「人の日」で、中国・前漢時代の風習からきています。この日は七草粥を食べる日として知られています。 人の日や釡にこころの移る朝 ( 井月 ) (『井月句集』岩波文庫) また、余り…

六瓢息災

昨年11月に亡くなられた時代小説家・宇江佐真理さんの作品の中に『ひょうたん』という小説があります。 ところは江戸、古道具屋・鳳来堂を営む、勝気なお鈴とのんびりな亭主音松夫婦の物語。 初午の日、音松は大川に身投げしようとした男を家に連れて来た。…

八福神

毎年、近郊の「七福神めぐり」をしていますが、今回で13回目になります。 今年は「横浜瀬谷八福神めぐり」をしました。 八福神とは、従来の七福神に加えて「ダルマ大師」が祀られています。 徳善寺では、九谷焼の絵皿を売っていました。20年ほど前に作ったそ…

初富士

今朝はやや冷え込みました。 家の近くの小高い丘からは、富士山がよく見えました。 寒き日や外へ出て見る不二の雪 ( 桃隣 ) 高さ:20.3cm

丙申元旦

明けましておめでとうございます 元旦や花咲春は屠蘇の酒 ( 杉風 )