動物

鳥の混群

先日、今年初の積雪がありました。午前から降り出し夕方前に霰となり、最後は冷たい雨。芝生は雪化粧されましたが、予想された積雪量にはなりませんでした。 黒須田川の鳥たちも降雪と共に動きも緩慢になり、囀る声も弱々しく悲しげに聞こえます。雪は周りの…

この鳥は黒須田川に、よく飛来する「イソシギ(磯鴫)」です。 シギの種類は多く、日本では50種以上が棲息しています。「イソシギ」は留鳥なので年中見ることができます。 「イソシギ」は「クサシギ」とよく似ているので間違うそうです。イソシギは、お腹の…

だるま市

新たな1年がスタートしましたが、この1月は、入学試験もあり、合格祈願のために寺社へ参拝する人が増えるのではないでしょうか。 また祈願内容を入れたり、福を呼ぶ祝い事の贈り物でもある「だるま」も広く利用されています。 関東の「だるま市」では、高…

卯・兎・うさぎ

今年は卯年。うさぎに関連するイベントや展覧会が、いろいろな場所で開催されています。うさぎと人との関係は、愛玩用、そして狩猟の対象として古くから深い繋がりがあります。そして文学や美術にも表現され、人々の暮らしを彩って来ました。 先日、東京の三…

癸卯元旦

明けまして おめでとうございます 元旦 午前9時23分の黒須田川(ゆきやなぎ橋から) わか水やわらが浮ても福といふ 一茶『文政句帖』 名代のわか水浴る烏かな 一茶『八番日記』 明日から冬型の気圧配置が強まり、寒気の影響を受けそうです。今年の寒の入…

大晦日

今年もコロナ禍は続き、行動制限のない第8波の中で1年が終わりそうです。 今日、武州琴平神社に行って茅の輪(年越の祓い)を潜って来ました。 この武州琴平神社は、川崎市麻生区王禅寺にあります。 昔、この周辺は王禅寺村と言われ230年ほど前に、この村…

カワセミのいる景色

先日、古書街の路地に山積みにされている本の中に『風景の発見』内田芳明・朝日新聞社・2001年5月刊 という本に出合いました。タイトルに惹かれて買いました。 内容は「風景」「景色」「景観」の言葉のニュアンスの違いから説明され、日本人が絵画や文学の中…

蜂雀

菊株の湯気を漂ふ羽虫かな この句は、宮沢賢治の俳句です(石寒太著『宮沢賢治の全俳句』より) 霜が解けて、その湯気の中に小さな虫が飛び立った。冬の朝によく見かける光景で、厳しい寒さの中に小さな生命の躍動を感じさせてくれます。 大雪も過ぎ、冷え込…

句碑散歩(19)

11月19日は、小林一茶の命日でした。 この日に群馬県高崎市にある一茶の文学碑(句碑)を訪ねました。 自宅から約3時間でJR高崎線の新町駅に到着。 新町駅は、旧中山道の「新町宿」に入ります。「新町宿」は、中山道の一番最後に出来た宿場で日本橋(江戸…

小雪

今日、11月22日から「立冬」から「小雪」へと変わります。 黒須田川の木々の葉が落ち、日ごとに冷え込みが増え、冬の気配が漂っています。 先日の雨の日、遊歩道を散歩中に川辺から「キッキッキッ」と雨音をかき消すような激しい鳴き声が聞こえて来ました。 …

沼辺の晩秋

千葉県我孫子市で開催されている「ジャンバードフェスティバル2022」に行って来ました。このフェスティバルは、2001年から毎年11月に我孫子市手賀沼周辺で「人と鳥の共存」を主なテーマにして開催されています。鳥好きだけでなく、誰しもが楽しめるイベント…

秋の虫たち

新型コロナの発生から工房に行く機会が少なくなりました。先日も1ケ月ぶりに工房に行きました。紅葉には少し時期が早かったようです。 私を待っていたのは、工房の入口の板壁にしがみ付いた「アオマツムシ(雌)」でした。 松虫や素湯もちんちんちろりんと …

昨今、新聞やネットで「昆虫食」が話題となっています。自販機でも販売され全国に広がっているそうです。 昆虫食と言えば、直ぐに「イナゴ」の佃煮が浮かんで来ます。田舎育ちの私も小さい時は、田圃の稲穂が実り、刈り始める頃には、よく「イナゴ獲り」をし…

色鳥

黒須田川は、秋の色の装いが始まりました。川面から吹き上げる涼風が、キンモクセイの甘くふくよかな香りを運んでくれます。 川面には、ソメイヨシノの葉っぱが描くオブジェ。 遊歩道には、黄金色の銀杏の実で飾り始めました。しかし踏まれて発する強烈な匂…

ペアリング

先日、東京・お茶の水のECOM駿河台で開かれている「野鳥写真展」を観に行きました。何十年ぶりに来たJR御茶ノ水駅に降りて、多くの高層ビルが立ち並んでいるのに驚きました。ニコライ堂もビルの中に埋もれていました。 お茶の水周辺は、多くの大学や専…

カワセミ春夏秋冬(10)

黒須田川の水面を、気持ち良さそうに滑空するハシボソカラス。 川岸では子育ての最中です。親と子供の身体の大きさがほとんど変わりません。子供が親に餌を与えているように見えます。この様子から、こんな諺が生れました。「カラスに反哺の考あり」と・・実…

青鷺火

夏の青空には「サルスベリ」の花が似合います。 私の散歩する黒須田川の遊歩道には、サルスベリの木は1本もありません。時々飛来する赤蜻蛉(ナツアカネ)が彩ってくれます。 今年は記録的な猛暑日が続きました。行動制限がなく「涼」を求めて、帰省や海水…

飛ばない鳥

先日、図書館の帰りに、日本では野毛山動物園にしかいない「飛ばない鳥・カグー」を見に行きました。園内は、夏休み中なので子ども連れの家族で賑わっていました。「カグー」は、鳥図鑑などで知っていたのですが、見るのは初めてです。 この動物園には、子供…

もも鳥

先日、相模湾に面して広がる海辺の街・平塚市にある「平塚市博物館」を訪ねました。 駅の玄関口には、市民の木である大きな「クスノキ」が2本どっしりと構えていました。そこから真っすぐに伸びたフェスタロード。巨大七夕飾りで知られる「湘南ひらつか七夕…

ムクドリ

今年は「ムクドリ」の飛来が多いように思います。私の家の居間からも餌を獲る様子が見えます。特に鳴き声が五月蠅いことはありません。 近くの公園でもムクドリの飛び交う様子が見られます。 黒須田川では、この暑さを凌ぐためか、水浴びをする数が増えてい…

黒と白

例年より早い梅雨明けでしたが、戻り梅雨となり短時間に記録的な大雨が降っています。突然、黒い雲に覆われ激しい雨が降り続ける、このような光景を「黒雲白雨」というのでしょうか。被害が発生している地域もあり心配です。 私の住んでいる近くの黒須田川、…

幻の水系

7月7日は「川の日」です。国土交通省が平成8年度から定めています。 その理由は、7月7日は七夕伝説の「天の川」のイメージ。7月が河川愛護月間。季節的に水に親しみやすいということで、この日が制定されました。 古来より稲作を行ってきた日本人は、…

婚姻色

関東地方は、観測史上最も早い梅雨明けとなり、猛暑日が続いています。 散歩もいつもより時間を早め、日陰を求めて歩くようになりました。 手に足におきどこなき暑哉 一茶『文政句帖』 遊歩道の美しい紫陽花も、日焼けをして痛々しいです。でも向日葵は元気…

しら鳥

先月、群馬県高崎市で、白いカラスが発見されたというニュースがありました。 この鬱陶しい梅雨の時期に、真っ白い鳥は一つの清涼剤となってくれそうです。 絵画のように見える新緑の中のコサギ。 黒須田川に飛来する真っ白い鳥は、コサギ、ダイサギがほとん…

四つの家族

「母の日」に、息子が贈った花に添えられていた小さな球根を、妻が植えて大きく育ちました。 この四つ葉の植物は「オキザリス・アイアンクロス」と言います。また「ラッキークローバー」「四つ葉のクローバー」とも呼ばれています。 「四つ葉のクローバー」…

カワセミ春夏秋冬(9)

美しきものは、常久に、 可惜身なりや、翡翠の かいまみ許さぬ花のすがた、 照斑あをき冠毛や、 瑠璃色背にながれて、 さながら水曲の水脈にまがひ、 はた長嘴の爪紅は、 零露を綴るにふさひたりな。 『薄田泣菫詩集』新潮社文庫より 薄田泣菫(1877-1945)…

苔清水

黒須田川の水の源流は、多摩丘陵からの湧き出る清水です。この水によって多くの生き物たちが棲息しています。堰は水の流れの緩急をつくり、小魚の棲家ともなっています。 青々とした苔も育っています。 石の苔千代の様を咲にけり 一茶『七番日記』 狭い石の…

カエル

4月から5月にかけては、生き物たちが活発に動く季節です。 3年ぶりに行動制限が解除され、ゴールデンウイークには、多くの人や家族が郷里へ帰るのではないでしょうか。 黒須田川に飛来していた「ツグミ」と「ジョウビタキ」も、このゴーデンウィークが終…

カワセミ春夏秋冬(8)

私が住む家の周辺には、大雨に備えていくつかの調整池や遊水池があります。大雨が降らない限り水量はほとんどありません。 この「美しが丘西の遊水池」は、多くの木々も茂り、いつも少量ですが水があり、沼のようになっています。この広々とした沼地には周辺…

花虻

晴雨に関係なく、ほぼ毎日、黒須田川の遊歩道を歩いています。この時期は、季節の移り変わりがよく分かります。 桜の花の色から大根の花の紫色、菜の花の黄色へと・・川辺の色の変化は散歩を愉しくさせてくれます。 特に黄色の花は、鳥や虫を惹き付ける色で…