職人

 東京ミッドタウン・ガーデン「21_21 DESIGN SIGHT」で開催されている
ロエベ「インターナショナルクラフトプライズ」展を見に行きました。

   

  案内書によると、このプライズは
『今を生きるアルチザン(職人)たちのモダンクラフッマンシップの
 新規性、芸術的価値を世に紹介すること』を目的としています。
 第1回の受賞作は、ドイツ出身のアーティスト(木工作家)エルンスト・ガンペールの
[Tree of life 2」です。
 ガンペールの作品は、2009年2月に開催された「うつわ U−Tsu−Wa」展で知り、
木の持つ温かみのある曲線の器に、魅かれたことを想い出します。

 今回は、ポスターに紹介されている大きな木のコンテナです。

   

 高さは91cmあるオーク(楢)から切り出されています。
表面の削りには、熟練の職人(家具職人)としての技が見られます。


 日本では、古くから様々な職人が存在しましたが、
主に手先の技で物を作る職業の人を「職人」と呼ぶようになったのは、
近世初期頃だと言われています。
 
 江戸時代には、今のように機械や工場がなかったので、
市場に出る商品のほとんどを職人と呼ばれる人たちが作り、
販売をしていました。

 現在も「職人」は、伝統工芸から建築、工事分野、食の分野、
部屋の内装、リフォームなど、多くの分野で活躍しています。

 今は、ほとんど見かけませんが、鍛冶屋職人を詠んだ句。


  朝霜に野鍛冶が散火走る哉   一茶    (『寛政句帖』)

 私は、まだ訪ねていませんが、柏原の中村家に平成5年まで
鍛冶屋をしていた家がそのまま保存されており、
信濃町指定有形文化財」となっています。
その家の前に、この句碑があります。

 長野県の伝統工芸品に「信州鎌」があります。
信州鎌の歴史は、450年前の戦国時代。
 川中島の合戦の頃から作られるようになったと言われています。
上水内郡信濃町飯綱町でも製作されていたのでしょう。
 



     
      練込丸型花入  高さ:17.5cm