下総を歩く(2)

 前回、歩いた「小金道」を、小金宿から一茶双樹記念館まで歩きました。
江戸時代、この辺は「小金牧」と呼ばれ、幕府の軍馬育成の放牧場がありました。
 大谷口付近には、旧道小金道が残っている唯一の場所があります。
今は都市開発が進み、喧騒としていますが、当時は長閑だったのでしょう。

   一茶の「七番日記」岩波文庫によると

    文化七年六月十三日 双樹宅に泊まり
    翌十四日 小金原(原野)を通り、布施村柏市布施)で中食し、
    守谷西林寺に入る

   その時に詠んだ句が

    下陰を捜してよぶや親の馬



 この「赤城神社」は「流山」という名前の由来となった神社で、
大注連縄は、長さ6.5m、太さ約1m、重量約500kgあるそうです。
 この境内に一茶の句碑があります。


 


   越後節蔵に聞えて秋の雨   一茶   (『文化句帳』)


 赤城神社の隣りには、一茶と親交の深かった
秋元双樹の菩提寺である「光明院」があります。
 境内には、二人の連句碑がありました。

   豆引くや跡は月夜に任す也   双樹
   烟らぬ家もうそ寒くして    一茶




  高さ:29.6cm