サンマ

 秋刀魚の美味しい季節になりました。

 これは秋刀魚の嘴です。
大変に綺麗な黄色をしています。新鮮な証拠だそうです。

「眼」も拡大してみました。漆黒で透明感があり、吸い込まれそうです。
周りの金色との調和が大変に美しいです。

 魚の名前は、魚偏の一文字が多いですが、江戸時代、魚偏の一文字にするために、
サンマが河岸に入荷するとお祭り騒ぎになったことから「魚」と「祭」を合わせて、
魚偏の漢字「鰶」を書いたとか・・・
 詳しいことはわかりませんが、江戸人の粋を感じます。
「鰶」はコノシロ(コハダが大きくなった魚)を指す漢字です。
 現在、使われている3文字の「秋刀魚」は、大正時代に登場します。

 当時、魚河岸に流通する油がのったサンマは、下品な魚として
好んで食べていなかったようです。
 その為かサンマを季語として詠んだ句は見つかりません。
鰯は、江戸時代後期に季語として使われ始めたようです。
 一茶は 鰯について数句詠んでいます。
 北信濃へ越後(新潟県)から魚などの行商が来たのでしょう。
風間本八番日記(文政2年6月)の前書には「越後女の哀れさを」として
 次の句を詠んでいます。



  鰯めせめせとや泣く子負ながら   一茶    (『八番日記』)




 織部縄文サンマ皿 25cm*12cm