ひな祭り

 今日は「ひな祭り」です。

 黒須田川の桃の木もやっとほころび始めました。お花屋さんで売られている桃の花は、この日に合わせて「ムロ」などで調整して咲かせているそうです。自生の桃の花が満開になるには、3月末から4月になるのでしょう。

 散歩中、出逢った蝶は、暖かい陽ざしの中で日向ぼっこしている「キタテハ」でした。「キタテハ」は、一年を通して見られる蝶ですが、季節によって姿が変化する魅力のある蝶です。出逢ったキタテハは、成虫の姿で越冬した秋の蝶でした。厳しい冬を乗り越えるので、羽が擦り切れていたりします。

 初蝶のいきおひ猛に見ゆる哉

          一茶『文化句帖』

 カワセミの夫婦が、川への昇降階段(雛段)に並んでいました。上が男雛で下が女雛です。

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 小林一茶は、愛娘さとを2歳で亡くしました。桃の節句には、庭の土を捏ねて、丸めた土人形を作ってお祝いをしたのでしょう。

 一茶の雛の句と共に、これまでに制作して来た一輪挿の陶雛を飾ってみました。

 土人形もけふの祭に逢にけり

          一茶『七番日記』

 我こねた土のひなでも祭りかな

          一茶『八番日記』

 へな土でおつつくねても雛哉

         一茶『七番日記』

 土雛も祭の花はありにけり

         一茶『八番日記』

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 まだまだ寒い日が来そうですので服を着せてやりました。

 大寒と云顔もあり雛たち

         一茶『八番日記』

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