黒須田川の遊歩道を散歩すると、あちらこちらに自生の「鉄砲百合」が咲いています。
川から吹き上げる風に乗って少し甘い香りが・・
「鉄砲百合」は、日本原産の花で江戸時代から栽培されてきました。
その花の美しさと栽培のしやすさから海外でも人気のある植物です。
白い花は、周りの緑と調和して惹き立っています。
道路のコンクリートの隙間から・・
石垣にも・・
「テッポウ」とは、花の形が昔のテッポウに似ていることから付けられました。「ユリ」は、茎が細くて花が大きいために風が吹くと揺れます。その「揺すり」と呼ばれたのが「ゆり(ユリ)」となったと言われています。
遊ぶカルガモの子どもたちと・・
アオサギの傍にも・・
8月中旬を過ぎると、鉄砲百合によく似た百合が咲いていますが、それは「高砂百合」です。違いは筒の外側に赤い縞があるので見分けられます。
「百合の花」は「万葉集」など詩歌の世界でも多く詠まれています。
一茶も22句ほど詠んでいます。
けふからの念仏聞聞ゆりの花
『七番日記』
百合の花は、墓地など冠婚葬祭に添える花として好まれています。
日本には、百合の種類が多く「百合」の宝庫とも言われています。
「姥百合」「鬼百合」「車百合」「日光黄菅」「野萱草」「姫百合」「藪萱草」「夕菅」「山百合」など。
その中の「山百合」は、神奈川県の県花で、1951年1月に制定されました。
「山百合」は山地に生える日本特産の花です。神奈川県の気候風土にあい、県内各地で昔から多くの人に愛されてきました。
その「山百合」を見に、横浜市の北西部にある「県立四季の森公園」に行きました。
公園内には約300株が自生しているそうです。残念ながら行った時は、もう咲き終わっていました。
この「山百合」の写真は、公園の中にある案内板を写しました。
*
諦めて雨が降る中、園内を散策していると、池の傍に多くの人たちが集まり、望遠レンズを構えて何かを撮影していました。
ここはカワセミの撮影ポイントだったのです。
池の浅くなったところに、止まり木と思われる枯れ木が数本立てられています。
私も撮影の仲間入りをさせてもらいました。
止まり木は、カワセミの舞台です。この木でパフォーマンスを見せてくれました。
何度も飛び込んでは、獲物を捕らえる。そして一気に飲み込む。
短いシーンですが、その瞬間を撮えるため連写の音が川面に響き渡ります。
私には、拍手を送っているように聞こえました。
一方、藪の中では「ガビチョウ」が騒がしく飛び交っていました。
「ガビチョウ」は特定外来生物で、中国ではポピュラーな飼い鳥で、囀りを楽しむために飼われているそうです。ガビは中国名の「画眉」からきています。「画眉」とは、中国語で「塗った眉」のことです。 ガビチョウの眼の周りの眉状の白い線は印象的です。しかし、ここでは愛鳥家の興味を惹くのは、「ガビチョウ」ではなく「カワセミ」のようです。
*
*