ユリノキ(2)

 先週は鬱陶しい雨曇りの日が多かったですが、今日は5月らしい爽やかな日になりました。

 いつもの散歩道から少し遠出をしました。

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 街路樹の新緑が美しい並木道を歩きました。

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 この街路樹は「ユリノキ」です。

 この並木は、東急田園都市線たまプラーザ駅から北に向けて歩いて500~600mほどの所にあります。

 この駅の北側周辺には、土地区画整理事業によって40~50年前に街路樹(ユリノキ)が植えられました。

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 時代とともに伐採された木もあり、また樹木の種類も変わってきました。

 しかし、このユリノキの並木は、この町の魅力の一つでもあり、残していきたい風景でもあります。

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 駅前の商店街には、ユリノキの名前が付けられています。

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 ユリノキは、落葉高木で15m以上の高さになります。剪定はされていますが、建物を超えようとしています。

 花は高く茂った葉の間に咲いているので、歩道からは見え難く、歩きながら観賞することができないのが残念です。

 薫風に揺られて葉の隙間から、ちらっと見える黄色い花。

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 花径5~6cmのクリーム色にオレンジ色が入った洒落た色合いの花。

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 以前(2019/1/20)にユリノキを紹介した時は、果実でしたが、今回は美しい花に出合いました。木によってはこんなに花を付けていました。

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 名前の由来は諸説あるようで、東京大学小石川植物園の説明板には、大正天皇が来園された時に、この木を見て「ユリノキ」と名づけられたと記されているそうです。

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 和名のユリノキは、ギリシャ語の属名を直訳されたもので、「種小名」では「tulipifera」という言葉で示されています。

「チューリップによく似た形の花が咲く」という意味です。英語名でも「tulip tree」と呼ばれています。

(注)「種小名」とは、種類の特徴を表した言葉です。

 花が上を向いて咲くので「チューリップツリー」と呼びたいように思います。

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 うっとしや雨はやみても百合の花

          一茶 『享和句帖』

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 白磁面取一輪挿

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