花見の日

 横浜のサクラの開花は3月17日でした。昨年よりも1日早く咲きました。

 花見は、古来から日本人が楽しみにしている春の行事の一つです。今年は、コロナ禍の影響で、自粛や観賞場所の制限などが行われ、ゆっくりと花見気分にはなれそうもありません。

 湯浅浩史さんの『植物と行事~その由来を推理する(朝日選書・1993年7月刊)という本を読むと、かっては「花見の日」があったそうです。

「3月上巳(3日)、卯月(4月)8日などである。うち3月3日は桃の節句にとって代わられた。4月8日も釈迦の誕生日と重なっているため、・・花祭りに置き換えられた。こうして花見の日は特定の日付を失い、それぞれの地方のサクラの開花に合わせた自由な設定にかわってしまった。」

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 それぞれの地方の開花に合わせて、桜の名所が紹介されていますが、我が家の近くの黒須田川のサクラもチラホラと咲き始めました。

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 黒須田川の「どうだん橋」から「おおむら橋」の間には、30本のソメイヨシノが植えられています。

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 散歩する人も自然に足が止まり、開いたばかりの花を眺め、ほほ笑む顔が増えてきました。

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 遊歩道の反対側の真紅のヤブツバキ

 まだまだ主役のように頑張っています。

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 花見の頃になると、恋も始まります。

 木陰では、カルガモが・・

 じゃれあっているようですが求愛行動です。

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 時には、雌の体が完全に水の中に沈んでしまいました。

 過激な愛情表現ですが、その動きは短時間で終わり、あっさりと別れてしまいました。

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 猫の恋打切棒に別れけり

        一茶『七番日記』

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 3月27日は「さくらの日」だと知りました。3(さ)*9(く)=27の語呂合わせのようです。1992年に制定されました。

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 3月27日は土曜日です。黒須田川のソメイヨシノも、この頃には満開になり「花見の日」になるのでしょう。

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