草花(19)

 「柿生の里散策道」からの帰り、早野聖地公園に寄りました。

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 この橋は「虹の懸橋」と呼ばれています。都会から里山への懸け橋かな・・

 右の池は「堤入池」です。

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 公園のほぼ中央には「水辺の広場」があり、今は瑞々しい若葉が溢れる癒しの場となっています。

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 この噴水の近くに「龍ケ谷池」があり、池全体が緑色に染まり幻想的です。

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 その龍ケ池の土手には、まだ土筆が元気に残っていました。

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 山裾の窪んだ傾斜地に、白い小さなものが点在していました。

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 山桜の花びらかな?と思い近づいてみると・・

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 こんな可愛い花でした。

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 「ヤマルリソウ(山瑠璃草)」という花です。

 名前の由来は、山に生育し瑠璃色の花をつけることから付いたそうです。

 日本の固有種です。湿り気のある山地や道端などの半日蔭となる木陰に生えています。

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 花の中心にあるのは、雌蕊の柱頭で、雄蕊は花筒の中にあります。

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 花弁は、薄桃色から薄青色に変化します。

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 「タチツボスミレ」と一緒に咲いていることが多いそうです。

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 別名「ヤマウグイス(山鶯)」とも言われますが、その由来は分かりません。

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 「ヤマルリソウ」は、東京都、埼玉県では、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

 同じ属に「瑠璃草」があります。私は写真でしか見ていませんが、花の色がヤマルリソウより濃い色をしています。東京都、埼玉県では、絶滅危惧種に指定されています。

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 「瑠璃色」は、紫色を帯びた濃い青色です。

 また襲(かさね)の色目の名では、濃い浅葱色とも言います。

 この浅葱色とは、薄い藍色のことで、現在では明るい青緑色を言います。

 この浅葱色が身近で見られるのは、神社の神職さんが着ている袴の色です。

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 青天の浅黄袷のうき世哉『七番日記』

 という一茶の句があります。この「浅黄」は「浅葱」のことです。

 江戸時代、田舎出の武士は着物の裏地に浅葱色を使うことが多く、「浅葱裏」といえば、野暮な人の代名詞のようだったそうです。

 一茶は、この浅黄(浅葱)色が好みだったようで、『浅黄空』という自選句稿があります。その中によく知られている「元日や上々吉の浅黄空」の句があります。

(注)『浅黄空』は、文化期後半から文政期を中心に、春の発句と俳諧歌を収めたもの。一茶最後の自選句稿です。

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 コーヒーカップ

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