私の散歩は、いつも黒須田川の上流から下流に向かって歩きます。川は東南の方向に流れていますので、午前中の散歩は太陽に向かって歩きます。この時期は、太陽の位置が低く眩しく感じます。
冬の太陽の傾きは、川の中の様子や周りの景色が変わり、冬ならではの草木や生き物たちの姿が見られます。
順光か、逆光になっているかによって、カワセミを見つけるのに苦労します。
逆光の中では・・
順光で見ると、小さな枯れ木(写真左上)に止まっていました。
枯れ木に止まっている時、枯草、枯葉に隠れている時は見つけ難いです。
散り残った枯葉だと近づいてみると・・
カワセミのつがいがいたりして・・
枯葉や枯草の中では、保護色のようになっています。
柔らかく、ふんわりとした毛並み。
橙一色ではなく、橙色から黄色への色合い。
お腹の橙色も美しいです。
橙色の中から、時々見える真っ白い毛。
図鑑などでは、お腹の色を「オレンジ色」と書かれているのが多いです。
翅が翡翠色なら、お腹の色をオレンジ色をした宝石に譬えてみたい気がします。
或時はことりともせぬ千鳥哉
一茶『七番日記』
*
木々の葉が若葉色に茂り始めると・・また違ったカワセミが見られます。
2020年5月に撮影しました。
翅とお腹の色の対比が一段と美しく感じられます。
獲物を狙っていない時の、この愛くるしい、丸い黒い眼が好きです。
瑞々しい青葉の繁る木陰で・・
じっと目を凝らすカワセミ・・
この静かに流れる時を・・
いつ破るのか?
でも・・飛び込む気配はありません。
梅の木の心しづかに青葉かな
一茶『寛政句帖』
*
*