私の家から歩いて数分のところに黒須田川が流れています。
黒須田川については、このブログで何度も紹介して来ました。特徴がある川ではありませんが、川やその周辺には、いろいろな生物が棲息しています。そして川に沿って生えている草木は、四季の変化を知らせてくれるとともに、生活する人々に癒しと安らぎを与えてくれます。
コロナ禍の中で川に沿った遊歩道を散歩したりウォーキングする人も増えたように思います。また川面を覗きカワセミや小魚の動きを追う人も増えました。最近は釣りを愉しむ親子の姿を見かけます。
人家の中を流れる川。生活雑排によって汚染されているのではないかと思われますが、大雨が降った時以外は、水の透明度は高いと思われます。
この黒須田川に沿って両側に遊歩道があります。私は心臓の病気を患ってからリハビリのために、この遊歩道を朝夕歩いています。歩きながらカワセミによく出遭います。いつしかカメラを向けるようになりました。
最初は、この都会の川に棲息するカワセミを見つけた驚きで、無我夢中で撮りました。初めて撮ったのは、2019年1月5日、姫蔓蕎麦の中で見つけました。
歩きながら撮ったカワセミは、三脚を据えて撮影した図鑑のような精緻な写真ではなくピンボケの写真が多かったりします。
カワセミは、俳句では夏の鳥ですが、一年中に見ることが出来る鳥です。
黒須田川に棲息するカワセミを、これまでに撮り溜めた写真を「春夏秋冬」と題してまとめてみました。
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今回は、2019年10月から12月にかけて撮ったカワセミです。
撮影した場所は、ブログで紹介した黒須田川に架かる「六つの橋」の遊歩道から撮りました。
飛ぶ鳥をこえて行くなり秋の雲
一茶『璧玉集』
カワセミの仲間は、世界では95種以上棲息しているそうです。色も様々です。
日本の川や沼で、よく見る最もメジャーなカワセミの色について、ヨーロッパでは、次のような伝説が残っているそうです。
「カワセミという鳥はもともとは灰色の栄えない鳥であったが、ノアの洪水のとき、箱舟に乗り合わせていたカワセミが箱舟から逃れて飛んで出ると、晴れた青い空の色が反映して背中が空色になってしまった。それはちょうど、日没の頃のことで、夕陽が赤々と水平線に沈もうとしていたが、腹面にその光が当たったのでカワセミの腹は赤く彩られてしまったという」
内田清之助著の『野鳥物語』(現代教養文庫1960年6月刊)の中で、こう書かれています。
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