早梅

 今年は、新型コロナのため日にちをずらして、初詣に行って来ました。

 琴平神社の本殿の石段は急で危険なために、祭事などで混雑する時は閉められています。今日は、参拝者が少なく開かれていました。

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 階段を上っても閑散としていて参拝者はいませんでした。

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 本殿の鈴(本坪鈴)も外されています。厳かな鈴の音を聞くことが出来ないのは残念でした。

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 拝殿の方には、多くの人が参拝に来ていましたが、蜜を避けるように配慮されていました。

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 赤い鳥居の傍の伝道掲示板には、新年の言葉として、万葉集から引かれた大伴家持の歌が掲げてありました。

 新しき年の始めの初春の

    今日降る雪のいや重け吉事

         『万葉集巻第20-4516』

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 新しい年に降る雪は、縁起が良いとされています。今年は、新型コロナの収束に向けて、吉事(よごと)がたくさん降りかかって欲しいと願っています。

 境内の「おみくじ結び所」には、多くの人たちの願いのおみくじが、新雪が積もったように見えました。

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 今日は「小寒」。寒の入りで、これからが本格的な寒さを迎えます。

 境内の梅の花は、まだしっかりとした固い蕾です。

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 しかし日当たりの良い所では、紅梅の花が・・一輪、二輪と・・

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 日本の冬至も梅の咲きにけり

        一茶『七番日記』

 「早梅」とは、温暖な場所や日当たりの良い斜面などで、春の暖かさを待たずに咲く梅のことです。俳句では冬の季語です。

(注)二十四節気では、2020年の冬至は12/21~2021年1/4までとなります。

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 紅梅と白梅では、咲く時期が少し異なります。紅梅の方が先に咲きます。

 梅は外来植物で、白梅は、8世紀頃、奈良時代に中国から渡来。紅梅は9世紀半ばに渡来しました。奈良時代末期に成立したとみられる万葉集、その中で梅は119首の歌に登場しますが、その梅は白梅です。平安時代に入ってから紅梅が登場します。

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 紅梅やうつとしがれば二本迄

         一茶『発句題叢』

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