9月は、一般に「長月」と呼ばれています。
太陽暦の8月下旬から10月上旬頃までは、旧暦の「葉月」に当たります。
「葉月」の由来や語源については、諸説あるようです。
先日も、大型の台風10号が大きな被害を残して通過しました。
この月は台風が、よく来る月でもあります。台風は南からやってくるので「南風月(はえづき)」と呼び、それが変化したという説。
9月頃になると、葉が落ち始めるいうことから「葉落ち月」と呼ばれていたのが、転じて「葉月」となった説などがあります。
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まだまだ暑さの続く中、葉も落とさず、色も変えず、夏の花「ムクゲ」や「サルスベリ」と競うように、花を咲かせている元気な木があります。
黒須田川の遊歩道や水辺に自生した「芙蓉」の木で、今が満開です。
落葉低木ですが、特徴ある大きな緑の葉が茂っています。
よく見ると葉の一部が食われています。
黄色に黒いハートの形をした模様が並んだ美しい幼虫(毛虫)が群がっていました。この蒸し暑さの中で、食欲は旺盛です。
紅い花につらつら毛むし哉
一茶『文政句帖』
この毛虫は「フタトガリコヤガ(双尖り小夜蛾)」と言います。
最近は、改名されて「フタトリガアオイガ」と言います。
この毛虫は、幼虫の最初は緑色をしており終齢になると、このような模様の色に変わります。体長は40mmほどです。この蛾の大好物なのが芙蓉の葉ですが、オクラの葉なども好物で、その食害には注意が必要です。
(注)「双尖り」とは、成虫の翅の形の特徴に由来しているそうです。
どちらが頭か?
赤くない方が頭で、赤いところは尻尾です。
顔は、こんな顔をしていました。
蝶(蛾)の幼虫は、いろいろな色や模様をしており、成長すると、どんな色や模様の蝶(蛾)になるのか楽しみです。よく知られた蝶の幼虫は、想像できるのですが、特に蛾の幼虫は分かり難いように思います。
この幼虫の成長過程のように、緑色から茶色(成虫)に変わっていくのだろうか。
調べたところ、こんな色の蛾になるのだろうか。
以前に同じ場所で撮影した「イチモジフユナミシャク(一文字冬波尺)」のような色ではないかと思うのですが・・
この美しい黄色が残っているのだろうか。成虫した蛾「フタトガリコヤガ」を見つけたい。
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練込一輪挿 高さ:19.5cm
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