今回は、東京の荒川区にある一茶の句碑を訪ねました。
最初に訪ねたのは、JR山手線日暮里駅西口から出て、
御殿坂を登った高台にある「本行寺」です。
この寺は、景勝地でもあったことから「月見寺」とも呼ばれ
江戸の文人たちが集まったことでも知られています。
当時の住職「一瓢」は、多くの俳人との交流があり、
一茶もしばしば、この寺を訪れています。
先日の雪が残る境内に、一茶の句碑はありました。
陽炎や道灌どのの物見塚 一茶 (『七番日記』)
文政7年には、本行寺で宿泊し、次の句を詠んでいます。
刀禰の帆が寝ても見ゆるぞ青田原 一茶 (『文政句帖』)
また紀行文『花見の記』にも、本行寺のことを書いています。
『 本行寺道くわん物見塚
凡に三百年の菫かな
春雨の晴所也君が松
さく花や昔々はどの位 』
(注)『花見の記』は、文化5年春、上野から浅草界隈を散策した一茶の自筆の紀行文。
*
*
*
「浄善寺」は、京成本線新三河島駅から歩いて5分ほどの
ビルとビルの谷間にありました。
門は施錠されており、参詣は出来ませんでした。
近所の人に訪ねると、今は住んでいないとか・・・・
門の外から石碑を撮影させてもらいました。
文字は読めませんでしたが、この石碑だろうと思います。
いたれりや佛の方より花衣 一茶
*
*
*
本行寺で詠んだ句かどうか、不明ですが、この句も紹介されています。
青い田の露をさかなやひとり酒 一茶 (『文政句帖』)
*
*
*
*
*