震災復興の茶盌

 2011年3月の東日本大震災では、茨城にある私の工房は震度6強と6弱に襲われ、作品の多くが壊れました。笠間にある多くの登り窯も壊れました。
 私は「登り窯復興サポーター」として瓦礫の撤去や窯の修復のお手伝いをしました。その修復された登り窯で震災復興を願って、お茶盌を焼成しました。名前は復興を願い「ふっこ盌」としました。手びねりで作り、付け高台です。灰を被り窯変しています。
口径10.9cm・高さ8.9cm・高台6.4cm・重さ390g

    作る土もわが大服の茶碗かな ( 伊藤信徳 )

       (注)伊藤信徳(1633-1698)は、江戸時代中期の俳人で京都の生まれ。