震災で傷ついた茶盌

 多くの茶盌の中で唯一残った青磁の平茶盌で口縁にひびが入りました。やきものを始めた頃の茶盌です。ロクロ成形で薄く引き、重さは220gです。土は笠間の粘土と信楽の粘土をブレンドしました。ところどころに鉄分が出ました。これから金継ぎをします。
口径14.7cm・高さ6.4cm・高台4.2cm・220g

       梅が香やどなたが来ても欠け茶碗 ( 小林一茶 )



                    

「傷は無いに越した事はあるまい。しかし売る気がなければ傷ものにこそ、
 時に完器にまさる面白いものが無いとは言えまい。」  秦秀雄「傷もの私抄」より