この白い花は「小繁縷(コハコベ)」といい、春の七草のひとつです。
また「ハコベラ」とも呼ばれます。
道端や畑に生えており、花の直径は約6mm、萼の長さは約4mmという小さい花です。
「ハコベ」は、日本では約18種あるそうです。
通常「ハコベ」と言う時は、この「コハコベ」を指すようです。
これから暖かくなると、工房の庭や建物の周囲に、
雑草(野草)が目立つようになります。
ハコベのように観賞したり、食用、鳥の餌や薬用になると思うと
駆除するのに戸惑いますが、場所によっては、邪魔になってしまうことがあります。
一般に「雑草」と「野草」とは、どう区別しているのだろうか。
ほとんど人は、同じ種類の草でも、その人の主観や価値観によって「愛でたり(野草)」
「邪魔(雑草)」になったりしているのではないでしょうか。
いろいろ調べてみても、両者の区別は明確に定義されていないようです。
しかし、この邪魔で嫌われる「雑草」も、大変役に立っているのです。
『きらわれものの草の話〜雑草と人間〜』松中昭一著(岩波ジュニア新書)によると
「雑草の利用」として、次のようなことが書かれています。
・家畜の飼料としての雑草
・肥料としての利用
・生薬としての利用
・食糧としての利用
・実験植物としての雑草
・バイオマスとしての利用
・繊維の利用
・バイオフィルターとしての利用など
畑地の雑草は、53科302種(ニッポニカの解説より)あるそうです。
いろいろな分野で活用されているのです。
雑草の見方が少し変わったように思います。
草の葉や彼岸団子にむしらるる 一茶 (『文化句帖』)
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