己亥元旦

 新年、あけましておめでとうございます


 元日や上々吉の浅黄空  一茶


 今年は平成最後の年となります。 
 除夜の鐘を聴きながら、
 氏神様に初詣に行きました。


 今年の干支は「猪」です。
 猪は田畑を荒らしたり、人家まで現れたりして
嫌われ者のイメージがあります。
 しかし「猪」古い時代から、
私たち人間の生活と深く関わってきた動物です。
 縄文時代の遺跡から出土する獣骨の中で
鹿についで多いのが猪です。
 理由としてはその肉が美味しかったと
考えられます。

 江戸時代後期には「山くじら」と称して
食べさせる店がありました。

 一茶の『七番日記』の中に
 猪も一夜は寝かせほや作り(七番日記)

 「ほや作り」とは、よく分かりませんが、
一茶は、どんな食べ方をしていたのでしょうか。

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 焼き物の技法の一つに「象嵌」があります。
一つの素材に異質な素材を嵌め込むこと
を言います。

 今、AIを使った新しい世界が
広がりつつあります。
様々な日常生活と、そして伝統文化など
どのように「共生(象嵌)」していくか。

 それが求められる挑戦の年になりそうです。

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 猪と隣ずからの衾かな 一茶 (『七番日記』) 

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 梶の葉文象嵌花入

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