アオジ

    今年もあと僅か。
   来年の3月の「笠間登り窯まつり」の作品づくりに格闘しています。

     

   鈍い轆轤のモーター音に混じって、
  「チィチィ」と鋭い鳴き声が、朝から聞こえます。
  手を休めて、その声の主を探しました。
   木の上ではなく、庭の枯葉の中から聞こえてきます。
  庭にはモグラの穴をよく見かけるので、モグラかな?? 
  と思いきや、15cm足らずの動物らしきものが動いています。
   

  餌を探しているのは、小さな「鳥」でした。
 枯葉に混じっていると見分けがつきません。
  2匹もいました。つがいかな? 

  

  名前はすぐに思い出せず・・「ホオジロ」の種類かなと思いましたが、
 写真を撮って調べて見ると「アオジ(ホオジロ科)のようです?

 「アオジ」は「ノジコ」という鳥とよく間違うので、詳しく調べて見ました。
 「ノジコ」は生息地が限定されていること、数が少なく準絶滅危惧種
  指定されており、こんなところに現れることはないだろうと思いました。

  「ノジコ」の特徴は、腹には斑模様がなく黄色をしています。
  そして「ホオジロ」は、斑模様があり腹は茶色。
  この鳥は、胸から腹へ斑模様があり黄色をしており「アオジ」ではないか? 
   同じホオジロの仲間ですので、見分けるのは難しいようです。

  「アオジ」は 漢字で「青鵐(あおししど)」「嵩鵐」「嵩雀」とも書きます。
  この「鵐」は、音読みでは「ブ・ム」訓読みでは「しとど」と読みます。
  「ししど」とは、ホオジロアオジ、ノジコなどの総称の古名です
   また「ししど」は、巫女が占いをする時に用いた鳥を意味するそうです。

   「アオジ」は、北海道で繁殖し、秋から冬にかけて暖かい所に渡って来ます。
   我が工房の庭で、餌を求めて一休みしてくれたのかな。

   




  好き好きや此としよりを呼小鳥   一茶   (『文政句帖』)

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 刷毛目小盃