雀色時

 
 


 日本の伝統色の中に「雀色」「雀茶」という色があります。
雀の頭のような赤黒い茶色のことをいいます。
 江戸時代には、空が雀色に染まる夕暮れ頃を「雀色時」と呼んでいました。

  「雀」と言えば一茶に多くの雀を詠んだ句があります。その中でも
 「雀の子そこのけそこのけ御馬が通る
 「我と来て遊べや親のない雀
   は良く知られていますが、夕暮れの哀歓とともに詠んだ、こんな句もあります。
   
      夕暮れや親なし雀何と鳴  ( 一茶 )


  焼締耳付花入   高さ:18.7cm