古本まつり(古書市)に行くのが大好きで
先日、本焼きを終えて横浜に帰る途中に、
今年、最後となる「古本まつり」に立ち寄りました。
場所は、都心から離れたJR常磐線土浦駅西口の近くにある
『つちうら古書倶楽部』です。
この古書店の古書の量は大変に多いです。
眼で背文字を追うだけで・・・・
欲しい本を探すには時間がかかります。
その中で特に「炭焼」という背文字に魅かれ、
こんな本を買いました。
柳田國男著『炭焼日記』(修道社・昭和47年7月発行)です。
本の帯によると
『 戦時中、庭で炭焼きをしながら、
世の推移、学問のことなど、
様々に思いめぐらして書き綴った
磧学の貴重な戦中日誌 』
と紹介されています。
東京中心に大きな「古書市」は
規模の違いはありますが、毎月、どこかで開かれています。
その中でも一番大きく有名なのが
神田・神保町の東京名物「古本まつり」です。
今年で59回になります。
その他は、都心の大きなターミナル駅で開催されています。
新橋駅前SL広場の古本まつり
後方に見える建物が新橋駅です。
新宿駅西口の古本まつり
他に「池袋西口」の広場。「渋谷大古本市」
「銀座」「池袋」のデパートなど多数あります。
少し離れた所では西武線所沢駅東口の「彩の国所沢古本まつり」。
また東京や神奈川の古書会館などでも開催されています。
以上が、私がよく行く古本まつり(古書市)です。
「古書市」通いが多くなり
私の蔵書も茶色になった本が多くなったように思います。
この古書市めぐりで、長年探していた本が、やっと見つかりました。
少し高かったのですが買いました。
『俳諧寺一茶』(東京堂・一茶同好会編・明治43年8月発行)です。
私の蔵書の中で、一茶に関する最も古い本となりました。
今年9月に訪ねた信濃町の「俳諧寺一茶堂」です。
明治43年に一茶の俳号に因んで名前が付けられました。
現在、古書はネットで探せば簡単で、しかも安く買えるので
ネットで購入する人が増えています。
しかし私は積まれた古書の中から見つける喜びを味わいたい
そんな拘りから古書市を訪ねて欲しい本を探しています。
「古書市」には、私の知らない
いろいろな書物の世界に出会う喜びがあります。
森銑三(歴史学者・書誌学者)の『書物』という本の中に
こんな文章があります。
『 新本だけを買って、古本を漁る趣味を解しない読書家は、
まだまだ書物に対して語る資格の乏しい人だといって
よいであろう。』
『書物』〜古本屋・即売会〜より(岩波文庫・1997年10月刊)