六瓢息災

 昨年11月に亡くなられた時代小説家・宇江佐真理さんの作品の中に『ひょうたん』という小説があります。

 ところは江戸、古道具屋・鳳来堂を営む、勝気なお鈴とのんびりな亭主音松夫婦の物語。
初午の日、音松は大川に身投げしようとした男を家に連れて来た。この男は細工職人で、ひと月ほど居候をするが、周りの取り成しで騒動は落着する。
 後日、この男がお礼に持ってきたのが瓢箪の意匠の根付けであった。その瓢箪の中から、小さく細工した瓢箪が6個、賽子、下駄が出てきた。
 謎めいていたが・・・・お鈴は気が付いた。

          2016年も無病息災の年であって欲しい