草花(16)

 山紅葉は、今年剪定をしましたが、美しく紅葉してくれました。


  

 大きな欅の葉は散り終え、工房の屋根を覆っています。
掃除するのが大変です。


   凩の掃てくれけり門の芥(文政句帖)

という一茶の句がありますが 今年は暖冬となり
 関東(東京)地方では、木枯し1号が吹かず、
屋根の枯葉を掃除してくれませんでした。

 庭では積もった枯葉の中から薄い紫色の小さな花が
元気よく顔を出していました。

 気が付かなければ踏んでしまいそうな小さな花です。


    

 トキワハゼ(常磐爆)です。
写真では大きい花のように見えますが、
花の大きさは1cmほどです。

 「常磐(トキワ)」の名の由来は、4月から11月頃まで、
花期が長いことから。「ハゼ」は、実が爆ぜるからと言われていますが、
定かではありません。
 櫨の木とは関係がないそうです。

 小さく可愛い花ですが、文学的には取り上げられていないようです。
最も目立たない花かも知れません。
 
   




   まけぬ気やあんな小草も花が咲   一茶   (『七番日記』)


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 辰砂湯呑
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