刷毛目筒茶盌


 筒茶盌は、掌の中にじっとかかえるようにして、お茶の温かみを楽しむのに適しております。また湯の冷めるのも遅く、冬季に好んで用いられます。
 茶盌には把手がなく直に持つので、茶の暖かさと陶の暖かさとが一体となり、掌に、そして身体に伝わってきます

      冬ぼたん手をあたたむる茶碗かな ( 才磨 )

 才磨(1656〜1738年)は江戸時代の俳諧師で、この句は「金毘羅会巻の上(元禄13年刊行の句集)」に収載されています。

10.5cm・10.3cm・4.9cm・340g