2016-01-01から1年間の記事一覧

芒種

今日は二十四節気の一つ、芒種にあたります。 芒種とは稲や麦などの芒(のぎ)をもつ穀物の種を蒔く時期のことですが、現在は早くなっています。 そして田植も機械化が進み 早乙女のよごれぬ顔は朝ばかり ( 其角 ) ( 『其角発句集』 ) 田植女のころびて…

天道虫

今日は語呂合わせでいうと「虫の日」です。 賞翫にいづれ玉虫こがねむし ( 『貞門談林諸家句集・谷口重以編』 雲英末雄編・笠間書院刊 ) 口径:8.0cm・高さ10.1cm

金平糖

道端や石垣などで良く見かける花です。 この花の名は「姫蔓蕎麦」といいます。別名「ポリゴナム」と呼ばれ、明治時代に日本に入って来ました。 濃い緑の葉に金平糖のような花を咲かせます。 金平糖は江戸時代にもあったようです。雑俳ですが、こんな句があり…

虫の技

わが家の紫陽花の葉は、花が咲くまでは、虫たちのアートを楽しませてくれます。 うつくしき形持ちながら毛虫かな ( 嵐雪 ) 酒盃

昼顔

昼顔や瀬戸の素焼の花の色 ( 素丸 ) (『素丸発句集』) 沓茶盌(素焼き)

湯呑茶碗(4)

新茶の香真昼の眠気転じたり ( 一茶 ) (『寛政句帖』) 線象嵌

茶盌(4)線象嵌

茶碗ひとつかり出したる清水かな ( 一男 ) (『卯辰集』元禄俳諧集・岩波書店) 口径:12.5cm・高さ:7.0cm

鼻緒模様

鼻緒模様が美しい初夏のミズヒキの葉です。 飛び去った蝶の翳が、そそのまま残ったようです。 この斑入りの葉っぱは、秋の花の季節になると薄くなります。 黒き蝶あれでも花にめづるかな ( 来山 ) (『十萬堂来山句集』有朋堂文庫)

斑入り蕗

斑入り蕗(フイリブキ)は園芸品種で、葉を楽しむ観葉植物です。 山陰や葉広き蕗に雨の音 ( 蘭更 ) (『半化坊発句集』) 刷毛目盃

手鞠花

落ちてまたあがれ手まりの花の露 ( 立圃 ) 緑釉盃

茶盌(3)末黒野

末黒野(すぐろの)とは、草木の成長や害虫駆除のために、野焼きした後の野原をいいます。 野焼きは芽立ちを促したり、焼いた後の灰は肥料になります。 遺したい季節の言葉です。 つやつやと露のおりたるやけ野哉 ( 一茶 ) (『暦裏句稿』一茶俳句集・岩波…

菖蒲酒

今日は「立夏」、そして端午の節句(菖蒲の節句)です。 菖蒲は邪気を祓うとされ、菖蒲の葉を浮かべて酒を飲んだりします。 世をままに隣りありきやさうぶ酒 ( 白雄 ) (『白雄句集』) 織部盃

藤の花

今、工房は藤の花が満開です。 藤の花と言えば、芭蕉の『くたびれて宿借るころや藤の花』という句が、よく知られています。 初物好きの江戸っ子にとっては・・・・ 藤咲て鰹くふ日をかぞへけり ( 其角 ) (『五元集』) フリーカップ(ピンク御影石)

蜜蜂

人追ふて蜂もどりけり花の上 ( 太祇 ) (『太祇句選』) 黄瀬戸盃

竹の子やかたばみ草のとりついて ( 成美 ) (『成美家集』) 鉄絵盃

雉子

雉子は日本の国鳥です。また多くの自治体でも「市町村の鳥」として指定されています。 工房では、朝早く「ケンケーン」と鋭く鳴く声で起こされることがあります。 今、工事中の東関東自動車道の傍では、こんな風景も見られます。 雉の尾に春風ゆらぐ日影哉 …

鼓草

『打すてて誰がぬしなるぞつづみ草』いう加賀千代女の句があります。 江戸時代にはタンポポを「つづみ草」とも呼ばれていました。 タンポポの語源は、花の総苞片の形から鼓を連想し、鼓を打った音の「タン」と「ポン」からきたと言われています。 たんぽぽも…

松の花

松は古くから縁起のよい植物とされて来ました。 しかし「松の花」を新興住宅地で見かけることは少なくなりました。 風ひとふき酒にけぶれる松の花 ( 白雄 ) (『白雄句集』) 高さ:16.9cm

花見徳利

『 花びらに舌打したる蛙かな 』(七番日記)という一茶の句がありますが、わが庭の山櫻の花は散りました。 今年は庭でのお花見はできませんでした。 瓶に酒いづこはあれど家ざくら ( 白雄 ) (『白雄句集』)

ひょうたんミミ

手塚治虫の漫画には『ヒョウタンツギ』というキャラクターがよく登場します。 私も瓢箪の形が好きで、いつも成形後に残った土を集めて小さな瓢箪を作っています。 この一輪挿しを「ひょうたんミミ」と名づけてみました。 志野一輪挿し

長筒花入

松のひまにほのぼの見ゆる花の春 ( 暁台 ) (『暁台句集』)

甘茶

今日はお釈迦様の誕生日。 気温も20℃を超え、暖かい風に乗って甘茶の香りが飛んでくるようです。 子どもらも頭に浴びる甘茶かな ( 一茶 ) 白磁一輪挿し

焼締花三島

歌一首もたぬ山なし花の雲 ( 蓼太 ) (『蓼太句集』)

更衣

平成20年から笠間の奥田製陶所の仕法窯(登り窯)で作品を焼成してもらっています。 今回で6回目となります。平成23年には、東日本大震災で窯が壊れ、焼成することができませんでした。 しかし一昨年、修復も終わり、窯に火が入りました。 昨年、焼成し…

茶盌(2)刷毛目

今日は気温20℃を超え、近くの公園の桜が満開です。 めもあやにかさなる花の錦哉 ( 宗祇 ) (『宗祇発句集』) 口径:13.7cm・高さ:6.8cm・高台径:4.0cm・重さ:290g

茶盌(1)鼠志野

海に見ん春の白雪地にあはき ( 白雄 ) (『白雄句集』)

雫形瓶

木を辷る肌のゆるみや春の雪 ( 素丸 ) (『素丸発句集』)

酒盃(19)

春きてぞ雪をも嶺のうす霞 ( 宗祇 ) (『宗祇発句集』岩波文庫) 練込盃

つくづくし

東京は21日、横浜は23日に桜が開花しました。原っぱの土手には、土筆が顔を出しました。 土筆は春の山菜としても親しまれています。袴を取り、灰汁を抜いて佃煮にして、よく食べました。 軸の好き天窓(あたま)の好きやつくづくし ( 太祇 ) 「つくづ…

一輪挿し(14)

家の近くの公園の白木蓮です。この白さが眠っている木々に春を告げているようです。 しかし白木蓮の花期は短く2〜3日ほど咲いて枯れてしまいます。 『白ぼたん崩れんとして二日見る 』(夏目成美家集)という句がありますが、 2日は無理ですが・・・陽だ…