白雨

   天候に関する四字熟語の中に「黒雲(黒風)白雨」という言葉があります。
  白雨とは夕立のことです。その語源は北宋の詩人蘇東坡の詩「望湖楼」からきています。
   暗雲とともに激しく降る驟雨は、生活の音までかき消します。   

      白雨や鐘きゝはづす日の夕    ( 史邦 )   (『猿蓑』)

        (*)中村史邦(生没年不詳)は、犬山藩の侍医で京都蕉門の一人。

    しかし、雨上がりには、こんな景色を見せてくれます。

      白雨の限りや虹の美しき     ( 井月 )   『井月句集』岩波文庫


   
     朝鮮唐津瓶・高さ:23.0cm