カミキリムシ

 先月の17日の朝日新聞の朝刊に「サクラ、モモ、ウメなどの幹を食い荒らし、樹木を枯らす特定外来種「クビアカツヤカミキリ」が、相模原市内で初めて確認された」という記事が載っていました。

 この特定外来種の被害樹木としては、サクラの木が多いそうです。黒須田川の遊歩道には、150mにわたって30本の「ソメイヨシノ」があり、毎年美しい花を咲かせてくれます。

  散歩しながら一本一本、穴が開いていないか。また木の幹から排出される幼虫の糞と木屑が混じったフラスはないかと確認しましたが、見つかりませんでした。このサクラの木には、主に「キマダラカメムシ」がたくさん集まって来ています。

 「カミキリムシ」は、国内で800種類ほどいるそうです。カミキリムシの顎は、頑丈で鋭い歯をしています。名の由来は、この強い顎で「紙を切る」「嚙み切る」と思われていますが、昔、この強い顎を、ちょんまげの元結を切り取る鋏に身立てて「髪を切る」という名が付けられました。

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 遊歩道の芙蓉の葉っぱで、体長2cmほどの鮮やかな水色をベースに黒色とコントラストの美しいカミキリムシを見つけました。最初は人気の高い「ルリボシカミキリ」と思っていましたが・・ラミーカミキリでした。

 日本へは、江戸時代後期、繊維の原料であるラミーの根について入って来たと言われています。

 黒い体に白いまだら模様のあるゴマダラカミキリを樹木ではなく葉にいるのを見つけました。触角が長く精悍な感じは嚙まれたら痛いだろうと・・和名は体の模様から付いたようです。このカミキリに、よく似た「ツヤハダゴマダラカミキリという特定外来種がいます。

 特徴を調べて見ますと遊歩道で見つけた「ゴマダラカミキリ」は「在来種」であることが分かりました。「ツヤハダゴマダラカミキリ」は、樹木への被害が大きいので、国が定める「重要病害虫」に指定されています。

 偶然に石の上に飛んで来たのが「ベニカミキリ」。鮮やかな赤色をしているので危険な虫ではないかと思いましたが、毒性はないそうです。直ぐに近くの白い花に飛んで行きました。このカミキリは、幼虫の時は、竹類を食べますが、成虫になると花の蜜を食べるようです。

 おやおや・・川の中の倒木の先にいるのは・・キボシカミキリかな・・カワセミは、気にも留めず川の中の獲物に集中しています。

 この「キボシカミキリ」は、イチジク、クワなどの植物に害を与えるそうです。

 私が散歩する範囲内にある樹木について、簡単な目視ですが「クビアカツヤカミキリ」の痕跡は見つかりませんでした。「カミキリムシ」は、サクラや柑橘類の樹木を食害する厄介な虫ですが、多くのカミキリムシは、枯れた木を食べて分解しますので自然の循環サイクルにも役立っています。また色彩や形、模様など美しい種類も多くコレクターには人気のある昆虫です。

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