先日、行きつけの古書店でこんな本を見つけました。
『ISSA』
1981年12月発行となっていますが、市販品ではないようです。 しかし装丁はしっかりとしています。
内容は
『Leidenden Mitmenschen
im Geiste von Issa』
序文、エッセイ、そして一茶の俳句を、いろは順に48句を紹介しています。俳句は、日本語とローマ字で書かれ、合わせて柳沢京子さんの切り絵が載っています。
本への参加者は42名のようで、ドイツ語への翻訳は、一句を4名が書いています。
最後の「ん」には、
団栗の寝ん寝んころりころり哉
『八番日記』
が選べれています。
また付録として一茶の文献を日本語で記載、古い時代のものもあり、参考になりそうです。
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本の奥付けには
「本書はドイツ語学振興会より第13回刊行助成(昭和56年度)を受けたものである」と日本語で書かれていました。
ドイツ語学文学振興会のホームページによると「刊行助成」とは
「・・学術的価値は高いが市販性に欠ける刊行に対する助成」
と書かれています。
一茶の海外での評価は、いろいろありますが、一茶ファンにとって、このような研究本が作られていたこと、また俳句を外国語に翻訳、研究されていることは大変に嬉しいことです。
一茶の句をドイツ語で味わうことも、新しい一茶の魅力を引き出すことになればと思います。
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