すずめのお宿

 二十四節気七十二候によると、3月20日から24日頃を「雀始巣」といい、すずめが巣を作り始める頃と言われています。

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 先日、その雀の巣(お宿)と名前が付いた、目黒区にある「すずめのお宿緑地公園」に行って来ました。

 今では珍しい、都心のなかに残された美しい竹林(孟宗竹)です。

 昭和の初めころまでは、「たけのこ」の特産地として知られた農村地帯でした。

 当時、この竹林は、たくさんの雀が朝飛び立ち、夕方になると帰って来るという「雀のねぐら」になっていました。そのため「すずめのお宿」と呼ばれるようになりました。

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 筍が顔を出しました。

 笋と品よくあそべ雀の子 

         一茶 (『八番日記』)

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 竹の根元に群生して咲いているのは「諸葛菜(しょかっさい)」です。

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 「諸葛菜」は、中国原産で江戸時代に渡来しました。名の由来は、諸葛孔明が広めたという伝説から来ているようです。

 また「オオアラセイトウ」「花大根」「紫華菜」とも呼ばれています。

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 公園の一角には、古民家が復元されています。この古民家は、区内の別の場所から移築されたもので、目黒区の指定有形文化財となっています。

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  家の中には、懐かしい唐箕(とうみ)がありました。

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 すずめは警戒心が強いので、巣は高い所に作るようです。

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 半出来の巣にこぞりあふ雀哉 

           一茶(『七番日記』)

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面取酒器の宿?

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