ヒマラヤスギ

 
     立冬も過ぎ、寒気も南下してきました。
    本格的な冬を迎えます。

    

  散歩道も、落葉の彩りで覆われるようになりました。   


    

 いつもの公園の遊歩道。少し色が変わっています。

  

     樹木の傍の側溝には、瓜型のような実が沢山落ちています。

    これは「ヒマラヤスギ」の雄花です。

     

   
     この公園には10本ほどのヒマラヤスギがあります。
    樹形は美しい円錐形で、樹高は20m以上あります。
     原産はヒマラヤ北西部で、明治12年頃に渡来しています。

     ヒマラヤスギは、雌雄同株で雌雄異花です。
    左の樹木には雌花、右には雄花を付けていました。

    

  
 雄花は、若い樹木につきます。


    

     雄花は、緑の蕾から成長して黄褐色に完熟すると
    花粉を散らして落下し、あたり一面を黄緑に染めます。



 雌花は、樹齢30年を超えないとつけないそうです。
雌花が受粉すると球果ができます。

  球果は枝の上につくので、樹木の下からは見え難いです。

 やや離れたところから見つけました。

 球果は樽形で直立しており、10cmほどあります。
松ぼっくり」よりは大きいようです。
 この球果の鱗片が少しずつ開いて落ちていき、残った先端部分が
薔薇状のシダーローズです。

 半分ほど落ち始めている雌花がありました。

 鱗片は沢山落ちていましたが、シダーローズを
見つけることは出来ませんでした。


   杉の葉のぴんと戦ぐや新酒樽   一茶   (『文政句帖』)


 今朝は冷え込み、10℃を下回りました。
これが平年の寒さだそうです。

 寒くなると熱燗が恋しくなります。
今年、収穫されたお米は、すぐに醸造されます。
 秋の風物詩である「杉玉」が、造り酒屋の軒先に吊るされ
新酒が出来たことを知らせてくれます。

「ヒマラヤスギ」は、名前はスギ(杉)ですが「松」の仲間でした。



 線文盃