いつも通る工房の傍に生えている「アケビ(木通)」が熟して来ました。
「一夜さに棚で口あく木通かな(文政句帖)」という一茶の句がありますが、
名前の由来になったような口を大きく開けていました。
木通は、種を除いてすべて食べられるそうで、
皮は天ぷらにして食べるとか・・・
工房の垣根は山茶花が多いのですが、
今は「四季咲木犀」が満開です。
香りは金木犀に比べると弱く、ほとんど匂ってきません。
柔らかく淡い黄色の花びらは、蝶が舞っているようです。
蝶は春から夏にかけて多く飛んでいるのを見かけますが、
秋にも数は少なくなりますが、蝶は飛んでいます。
この蝶は、シロチョウ科の蝶で「モンキチョウ(紋黄蝶)」と言います。
モンキチョウは多化性の蝶で、夏型では翅に黒縁が現れていますが、
秋型では退化して消えて来ます。
良く見ると翅の縁の黒い部分がなくなり、黒い斑点だけが目立つので
「秋型」ではないかと思います。
またモンキチョウは、別名「越年蝶」とも言われ、幼虫で越年します。
一茶が「虫」を詠んだ句の中で、一番多いのが「蝶」で
300句以上あります。
蝶は、時々数匹で戯れるように飛んでいますが、
ひとりこっそり遊んでいるようにも見えます。
こっそりとしてあそぶ也浅黄蝶 一茶 (『八番日記』)
「浅黄(うすき)」は 赤味の淡い黄色のことで、
江戸時代には「うす玉子」という名で呼ばれていました。
よく「浅葱色(あさぎいろ)」と混同されますが、全く別の色です。
浅葱色はごく薄い藍色です。薄い青緑を呼ぶこともあります。
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黄御影のフリーカップ
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