展覧会

とんぼ小景

夏休みの時期は、昆虫に関連する写真展やイベント、そして展覧会が、いろいろなところで開かれています。 先日、東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催されている特別展「虫めづる日本の人々」という展覧会に行って来ました。 展示されている作品は、江…

鬱陶しいこの時期、晴れた日には、いつもの散歩道から離れて、遠くへ行きたくなるものです。 歩くと2時間ばかりかかるので、バスで「川崎市岡本太郎美術館」に行って来ました。白いシンボルタワーである「母の塔」が、新緑の中に浮き上がっていました。 美…

ナチュラルヒストリー

私の本棚の横には、孫が書いた「自然」という文字が掛かっています。 この「自然」という言葉は、日常よく使われる言葉です。自然遺産、自然エネルギー、自然共生、自然災害、自然破壊、自然美など幅広い分野で使われています。 この「自然」とは、抽象的な…

鳥類画

桜の開花に合わせて不安定な天気が続いています。桜の花を散らすような冷たい雨の日に東京・墨田区の「すみだ北斎美術館」に行って来ました。 美術館は、北斎の生誕の地に2016年11月に開館しました。外壁はアルミパネルで包まれたモダンな建物です。メタリッ…

出逢う愉しみ

やっと春の兆しが訪れそうです。春は、いろいろなものが芽生え、活動を始め、出逢いも多くなりそうです 先日、2つの美術館に行って来ました。一つは東京・丸の内のKITTEビルの中にあるインタメディアテク(IMT)美術館です。この美術館は、旧東京中央郵…

卯・兎・うさぎ

今年は卯年。うさぎに関連するイベントや展覧会が、いろいろな場所で開催されています。うさぎと人との関係は、愛玩用、そして狩猟の対象として古くから深い繋がりがあります。そして文学や美術にも表現され、人々の暮らしを彩って来ました。 先日、東京の三…

ペアリング

先日、東京・お茶の水のECOM駿河台で開かれている「野鳥写真展」を観に行きました。何十年ぶりに来たJR御茶ノ水駅に降りて、多くの高層ビルが立ち並んでいるのに驚きました。ニコライ堂もビルの中に埋もれていました。 お茶の水周辺は、多くの大学や専…

もも鳥

先日、相模湾に面して広がる海辺の街・平塚市にある「平塚市博物館」を訪ねました。 駅の玄関口には、市民の木である大きな「クスノキ」が2本どっしりと構えていました。そこから真っすぐに伸びたフェスタロード。巨大七夕飾りで知られる「湘南ひらつか七夕…

春暖

鳥の音に咲うともせず梅の花(一茶『嘉永版』)だった工房の梅の木。 この暖かさで、やっと目を覚ましたようです。 朝、雨戸を開けると、花の蜜を求めてメジロが・・ その梅の木の下でモズが鳴かずにじっと・・巣立ったばかりの若鳥のようです。 モズは生贄…

野焼き

先日、横浜市歴史博物館で開催されている「美術の眼、考古の眼」展を見てきました。 パンフレットによると 『横浜で出土した考古資料をとうしてみる現代美術という「考古の眼」。そして現代美術をとうしてみる考古資料という「美術の眼」』 この2つをキーワ…

羽付き縄文人

先日、横浜市歴史博物館で開催されている企画展『縄文ムラの原風景』を観に行って来ました。 横浜市営地下鉄センター北駅を出ると、特徴のある青い三角屋根の歴史博物館が見えます。 神殿を思わせる大きな柱には、「世界文化遺産登録勧告」の大きな幕が掲げ…

あかりの日

10月21日は「あかりの日」です。 この日を知っている人は、少ないのではないでしょうか。 この日は、1879年10月21日、エジソンが白熱電球を完成したことにちなみ、照明(あかり)のもつ意義を改めて認識してもらうために、昭和56年(1981年)に定められ…

カワセミを撮る

先日、東京ミッドタウンにあるFUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館で開催されている「100年前にカワセミを撮った男・下村兼史~日本最初の野鳥生態写真家~」企画写真展に行って来ました。 2年前にも同じテーマで写真展が開催されたそうです。今回もコロナ禍…

構造色

昨日、京王百貨店新宿店で開かれている『瀬戸毅巳作陶展』に行ってきました。 瀬戸毅巳先生には、今年の夏、横浜美術館のワークショップで「抹茶茶碗作り」を、ご指導して頂きました。 作陶展には「曜変天目」「志野」の作品が展示されていました。 「曜変天…

黒いやきもの

珠洲焼復興40周年・珠洲焼資料館開館30周年を記念して 「珠洲焼~中世日本海・黒のやきものグラフィック~」展が、東京・渋谷のヒカリエで開催されているので行ってきました。 12世紀頃からの作品約20点が展示されていました。 私はこんなに多くの古い…

古陶の味

先日、神奈川県葉山町にある「山口蓬春記念館」に行って来ました。 訪ねた日は、秋を感じさせるような爽やかな風が吹いており、相模湾の一色海岸も穏やかでした。 平日でしたので海水浴に来ている人は、ほとんどいませんでした。 サーフボードで楽しんでいる…

野趣

東京虎の門のビルに囲まれた高台にある「菊池寛美記念・智美術館」で開催されている『野蛮と洗練~加守田章二~』展に行って来ました。 平日でしたが混み合っており、加守田章二の「彩陶」の作品には人気があるのでしょう。 加守田章二の展覧会は、2005年・…

六古窯

今日、出光美術館で開かれている「六古窯~<和>のやきもの~」展を観てきました。 この美術館は、ビルの9階にあり、そのロビーからの展望は絶景です。 新緑が輝いていました。 官庁街と皇居 桜田門 二重橋まで見えました。 今日は気温26度、湿度も低く…

やきもの展(2)

4月になって、暑くなったり寒くなったり・・・九段下から「北の丸公園」を訪れた日はお堀の桜は散り始め、お花見には遅かったようです。 桜は散りつつありましたが、新緑が眩しいほど美しく輝いていました。 東京国立近代美術館工芸館の『The備前Biz…

器の転用

東京都中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)の『お酒と遺跡』展に行って来ました。 中央区で出土した遺物を、「いれる・運ぶ」「温める」「つぐ」「呑む」「転用された酒器」の5つの項目に分けて展示されていました。 焼き物の転用は、縄文時代から行わ…

やきもの展(1)

先日、横浜ユーラシア文化館で開かれている 『博士が愛した中国陶磁~美と技の5000年~』展を観て来ました。 博士とは「會津八一(書家・歌人)」と「江上波夫(東洋史学者・考古学者)」で、 二人が蒐集した陶磁器が紹介されていました。 その中で、特…

繕い

『梢まで来て居る秋の暑さかな』という 江戸時代の俳人支考(1665-1731)の俳句がありますが、 秋は近くに感じながらも、相変わらずの暑い日が続いています。 一茶も58歳(文政3年)の時に、こんな句を詠んでいました。 老の身は暑のへるも苦労哉 (『だ…

JOMON

今日、東京国立博物館・平成館の『JOMON〜1万年の美の鼓動』特別展に 行ってきました。 34.1℃の灼熱の中、入館まで10分ほど待ちました。 最終日も近いのに訪れる人は多く、老若男女にとって 「JOMON]は魅力的な世界のようです。 また外国…

モノクロ

昨年11月から新春にかけて『アンセル・アダムス 』と『ユージン・スミス』の 二人の巨匠の写真展を見ました。 東京ミッドタウン FUJIFILM SQUARE 開館10周年記念写真展 アンセル・アダムスは、1920年代後半からアメリカで活躍した写真家です。 アダムスの目…

絵手本

先日、『北斎とジャポニズム』展を観に行きました。 葛飾北斎の作品約110点とその影響を受けた西洋の芸術家の作品が 約220点紹介されていました。 木版絵本『北斎漫画』をヨーロッパに最初に紹介したのは、 ドイツ人医師シーボルトと言われていますが…

職人

東京ミッドタウン・ガーデン「21_21 DESIGN SIGHT」で開催されている ロエベ「インターナショナルクラフトプライズ」展を見に行きました。 案内書によると、このプライズは 『今を生きるアルチザン(職人)たちのモダンクラフッマンシップの 新規性、芸術的…

円相

昨年から今年にかけて、「禅」についての展覧会が続けてありました。 その中で、臨済宗古月派の禅僧仙がい義梵(1750-1837)の書画(禅画)は、 禅の境地を洒脱で飄逸な表現で分かり易く説き示されています。 そのひとつに「円相」という円形を一筆で描いた…